2016/09/08

“いつかもう一度、バンクーバーへ行きたい!” アタシを駆り立てた衝動

Travel to North America 2016-㉒



外国への憧れは、子供の頃からあって、何故だかわからないけど、
絶対いつか住んでやるんだ、と思っていた。



20代のときチャンスがやってきた。



どこかで聞きかじった「ワーキングホリディ」という制度があるらしい
これに乗じれば、仕事をしながら最長1年の滞在が認められる。

滞在が認められる国はあまりなく、治安がよろしいというのが決め手で、
少ない選択肢の中からカナダ(バンクーバー)を選んだ。



バンクーバーで暮らしたのは1年


目的は?と聞かれるのが嫌だった。

そんなのなくちゃ行ったらいかんのか、と思った。
語学習得っていうのとも違うし…


よくいう“自分探し”みたいなもんかな、若かったから
日本を飛び出すことで、何かが変わることを期待したんだと思う

っていうか変えたかった!
それまで生業としていた“オミズ”商売から足を洗いたかったんで…

大きい決断をするときは、大きく捨てなきゃならん!

当時住んでた金沢市寺町のアパートを解約し、家財道具一切を
友人(一軒家を持つ独身)に預け、住所不定になって、日本を後にした。

もちろん軽はずみに動いた訳じゃない
自分なりに調べて、向こうでの仕事は「確実に」ある!

日本食のレストランがあるから、そこで雇ってくれる(語学力は「要らない」と聞いた)
…ことを確信して行ったわけだ。



でも実際は、そう簡単にはいかなかった



日本を出たのは9月下旬
昼間まだ半袖を着ているひともいた時期

長袖シャツ一枚で、バンクーバー空港に降り立ったときの寒さときたら!
ダウンタウンに着いたバスから降りるなり、店に飛び込んでトレーナーを買ったのを覚えてる。

夏とは違って空は重たく、日没も早い
観光客も減る時期



仕事はすぐには見つからなかった。


最初の2ヶ月は、コミュニティカレッジへ通って
ささやかながら英語の勉強をし、ホームステイもした。

ハロウィンに浮かれていた10月が過ぎ
アパート暮らしを始めた11月、敷金礼金なんてなかったけど

カレッジやホームステイ先への支払いで、お金はどんどん消えて行き
気が付けば、持ち金使い果たしてヤバい寸前までいってた。

ダウンタウンで「VISA」のマークが貼られた(確かRoyal Bank)銀行が目に入らなかったら…

そこに飛び込む勇気がなかったら、どーなっていたことか
(カードでキャッシングができることを知らんかったのだ)

今ほど図太くもなかったし、メチャメチャ心折れてたよなーきっと

そのあと、イングリッシュベイへ降りて行く途中にあった、
イラン人夫婦がやってる薄暗い「BAR」でバイトさせてもらったんだっけ

あそこのトイレは汚かったなぁ~
(経営者から座るなって言われるトイレってどうよ、お客はいいのか…)

そんなかんなで冬を何とか乗り切って、4月になってやっとありつけたんだよね
まともな「お・し・ご・と」



そこからは昼と夜、2つの店を掛け持ちで働いた!



働いて、働いて(でも職場で英語は上達しないのだ)ビザが切れるころ、
貯めたお金でヨーロッパ巡りしてから、一度バンクーバーに戻って、
BCスタジアムに来るっていうRolling Stones のコンサートを観て日本に帰ってきたんだ!

一生観れないと思ってたストーンズの初来日を知ったのは年明けで…

複雑な気持ちだったけど、キース・リチャーズ似の“連れ”と一緒に、
初めて「東京ドーム公演」へ行ったっけ(何か今回と似ている…?)

ということで…
ざーっとだけど駆け足でなぞってみた、4半世紀前の記憶

気候は穏やか、光熱費は安い、食べ物も悪くない、
アパート出れば歩いていけるとこに酒場はいっぱいあるし、ライブハウスもストリップも観れる!

音楽はもちろんHAPPY!日本と違って、お金使って「イイかっこしー」する必要のない環境は、
人間ダメになるんちゃうかって思うくらい住みいい街だった「バンクーバー」



でもね、1年は短いよ、たった1年だよ



得難い経験できたけど、後悔なんてちっともしてないけど
肝心の期待していた「何か」は見つかったのかい?

はっきりいって消化不良もいいとこなのさ
せめて語学くらい…って思うけどこれもそう簡単じゃなかったし

そう、全てが中途半端、何も完結してない
あれからだいぶ時が過ぎたけど、ずっと微熱はくすぶっていた。



“いつかもう一度、バンクーバーへ行きたい”



そう“いつか”…でもたぶんそれはずっとずっと遠い先の話
と思っていたらホントに長い時間が経ってしまってた。

まさかの結婚をし、子どもを育て、仕事と家事と育児のルーティーン
海外旅行なんて夢にもでてこなかった。

いま、子供らも頼もしくなり、とりまく環境は劇的に変化した。
自分を二の次にする必要はなくなったのだ。



世界最高のギタリストと神の声を持つ男が、アタシに火をつけた!

「Guns N’Roses Not In This Lifetime Tour 2016」



海を渡ってでも観に行かなきゃいけないと思った。

数ある会場のなかで、公演はバンクーバーに近いシアトルに決定する!
メインはガンズだけど、両得できるチャンス逃す手はないわ!

そうしてシナリオ造りは始まった。
今度の旅が自分にもたらすものは何だろう

初めてのスタジアムコンサートでの興奮を味わい尽くしたい!

もういちど、あの(バンクーバーの)街角に立ったとき
自分のなかに訪れるものと向き合ってみたい…

そんな想いもあんな想いも呑込んだ…

そして幾つかの願いが叶った2016年版 tama の一人旅

0 件のコメント:

コメントを投稿