2022/07/18

TAMA-SANPO-55~「上小池発!三ノ峰」で遭遇したまさかの滝雨と無念のオオバコ除去作業~2022.7.9

 たま山歩/未踏の山道をもとめて~」


【三ノ峰(さんのみね)標高 2,128m

白山国立公園内/両白山地の山
岐阜県側から美濃禅定道がここを通過している

上小池-別山-南竜ヶ馬場に至る登山道は
「鳩ヶ湯新道」と呼ばれる(約12.5km)

三ノ峰は 別山に向かう途中の登山道上のピーク
直下には 三ノ峰避難小屋がある


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

毎年有志(ボランティア)で行われている
白山登山道整備のひとつ

オオバコ除去活動

高山帯への低地性植物の侵入を阻止する
ということで毎年標的になっている

(かわいそうだけど ゴメン💦)

7月の第2週(7/9)に攻めるのは
三ノ峰避難小屋までのルート

登山口(駐車場)は福井県の大野市
車で片道2時間半かかる場所なので

“気になるけど後回し”

にしていた登山道

翌日の昼間に
大きなイベントを控えていたけどね
(仕込みも途中)

写真でしかみたことがない
別山への稜線風景が頭から離れず

混ぜてもらうことにしました


朝 4:30 乗り合わせて出発
(今日は便乗)

最初はいつものR157 
白峰から谷峠を越え 勝山➡大野に入る

いつの間にか R158 に入ってて
平地から山間部へと車窓の景色も変わっていった

上小池勝原線? これメチャ長いし
対向車注意の細道を30分は走ってた気がする

途中 有名な(?) 鳩ヶ湯温泉を通り過ぎ

7:00 上小池駐車場に到着
(標高930m)



んー狭いような広いような微妙なP

白線の引き方に苦労したと思われる
(空いてても収められない💦とかある)

すでに20台は来ている模様



りっぱなトイレ建屋♪
ここから先にトイレはないとの表示あり



善意の⁈ 青空無人飲料販売所⁈

トレッキングポールや
空き缶専用のゴミ箱まで置いてある

他ではちょっと見ない光景に暫し見とれる
至れり尽くせりな 大野市さん♪



登山道 確認


作業説明

オオバコの葉脈を覚える
まちがって他の植物を除去しないように

そして作業は
今日・このとき・この場所 のみに
許された行為だということも

(勝手に採ってはいけません)

ここは 国立公園内 なのです


ということで 準備万端!
ルートはこちら

上小池駐車場
登山口
山越氏屋敷跡
六本檜
剣ヶ岩
三ノ峰避難小屋
三ノ峰



Let's go!

樹林のなかを暫く行くと



おっ! この先に⁈ 刈込池

刈込池といえば

白山を開山した泰澄大師が
白山に棲んでいた大蛇を閉じ込めた

という 伝説が残る池

こんなところにあったとは
いつか行ってみよう♪



で この橋が架かっているのが

打波川

鳩ヶ湯断層 の上をまんま流れとる!
三ノ峰が源流の ここもまた V字谷

大量の岩塊や土砂の出どころは
願教寺山 付近の岩屑なだれかー

川底を作っている基盤岩は
飛騨片麻岩 と 面谷流紋岩

白山周辺(石川県)の地質に似てる⁈



おっ! 何々⁈ 礫がたくさん


打波川の向こうがわに広がっている
地層の断面を見ているようです

幅ヶ平

原因を作った 願教寺山
興味出てきた♪



堰堤が見えたりなかなか愉しい♪


ホントの 登山口w
三ノ峰まで 5kmの表示



いきなり急登が始まる
でもよく整備されています♪



なんだかチブリに似てるなー
こっちのほうが歩きやすいかも(主観)



山越邸?跡?


9:20 三差路分岐に来ました

ここが 六本桧
6本見えないけど…ですw



反対側は 杉峠・赤兎山へつづく道
こっちのほうが遠いらしい

りっぱな桧の根っこをまたぎながら
先を進む

森の明るさが変わってきた⁈
そろそろ尾根上にでるようだ

10分後
青々とした草木の波が立ち上がってきた

雲は多いけど爽やかな稜線
ちらほらとササユリも見え始めた

日差しと雨がコラボ(どっちかにしたら?)
構わず歩き続けること30分



あれは あの奥にとんがってるのはもしや⁈

表示は
三ノ峰まで 2.5kmだそうです

片道 約5kmのはずだからやっと半分かー




さすが7月
今が盛りの白山らしい花たち♪



道は歩きやすい
前方に 黒っぽいかたまり大岩

泰澄大師が

蛇たちを刈込池に閉じ込めたとき

彼らが嫌う「剣」を立てた(=剣ヶ岩)
影が池に映り込んで 蛇が嫌がる

ということらしいけど
ホント? 映り込んでるの?

いつか検証w



途中 ひやりとした足元
(ふりかえり)

細かい砂状の傾斜
靴が頼みとしか言いようがない

滑ったらアウト どこまでも…

ここくらいかな
危なっかしく感じたのは



剣ヶ岩 ドアップ!
傾いたウミガメに見える



ウミガメの左前足(手?)部分をズーム

風化でボロボロになった岩の隙間に
植物が根付いている

根っこは深く浸透して
ますます岩を脆くしていくんだろうな



忘れちゃいけない そう私たち
仕事しに来てるはずだけど



何やら怪しげな状況になってくる
晴れてるうちに辿り着けるか



ふりかえり
西の空にある あの雲が危なそう



歩いて来た稜線 気持ちいいー♪


現実を直視せねば💦
1.2km? まだ先は長い

雨が先か 着くのが先か
天国の稜線も完全に見えなくなった



あと250m

踏ん張りどころ
雨はふつうに降っていた



12:10 着いた 三ノ峰避難小屋(2,080m)

逃げるように小屋に飛び込んだ
汗と雨が入り混じったTシャツが冷たい

今頃になって
レインウェアを着こんでいたら

“山頂はすぐそこだから行って来たらいいよ”

と ボスがいうので
完全防備でNチャンと三ノ峰山頂にむかった



雨はまだしっかり降っていた
完全(防備)ではなかった( ̄▽ ̄)

メッシュが施された登山靴に
防水を期待するのは無理というもの

登山道は川状態
裸地を選び選び歩いた

直ぐに着くと云ってたのに
なかなか着かない

緩い登りでもない

でも足元の水を避けることに
夢中になっていたら

12:50 山頂到着



滝雨には打たれるし
もーどーにでもしてくれって感じ(苦笑)

別山へ通じる稜線上にあるのね
その 別山/白山 見えるはずもなく

何か感動に値する素材はないかと探したけど
ガス ガス ガス ・・しかないので

さっさと下ります



暫くすると山頂では見えなかった風景が
視界に飛び込んできた

避難小屋の赤が緑に映えて
小さくてかわいいー♪

やっぱけっこう上がってきてるよね
(H50m近く?)

小屋の外には活動中の同志⁈
早く合流せねば💦



小屋前から三ノ峰を振り返る

あーあの先は別山に続いてるんだなー
と 沈思黙考

これより先
低地のオオバコが繁茂することを阻止する

足裏についた種などを掃うブラシ
ぜひ ご利用ください



合流できたと思ったら
このあとまたすぐ滝雨に降られて

作業中断しっぱなし

“今日はここまでにします”

残念そうなボスの声
他の皆にも笑顔はない

しかたないよね
夏の山天(気)は超ーこわい

急変するから
雷もいつ鳴るかわからんし



小屋にもお別れを告げ


13:20 下山

バイバイ♪赤い小屋 きっとまた来る!



このあと

雨でぬかるんだ登山道の恐怖に
延々晒されることになる

それでもときどき差し込む光と
それを受けて輝く



ニッコウキスゲ

みごとな雲上の風景に癒されながら歩きました



今日 唯一見た 白山山頂♬
(まだ少し 雪渓が残る)

手前はチブリ尾根かな

またひとつ
違った白山の表情を心に刻みます



晴れていれば見れた⁈(苦笑)


来るときにヤバイと感じた場所
注意深く進みます

このとき 14時半

足元に注意しながら歩きつづけ
樹林帯に入りかけたころだった

雷の音が鳴り響いた

六本桧がある樹林帯まであと少し⁈

森が安全であるという保証はない
でも稜線上に身を置く恐怖に比べたら

よっぽどまし

雨も樹々が干渉してくれて助かる
歩く ひたすら歩く



16時前 登山道入口着


雨に煙る 岩屑雪崩堆積物(幅ヶ平)と


今日の主役 オオバコ

崩れたいもの と 増えたいもの
人が関与しなければこれらは自然に変化する

100年後
この景色はどうなっているのかな

山歩終了間際の安堵感から
ボーっとしてたら一人になっていた

刈込池への橋がある場所で
分岐に出くわし立ち往生!

矢印は
下小池Pと上小池Pへの道を示している
(頭テンパってて写真なし💦)

下小池Pではないことはわかっているので除外

わからんのは
上小池Pを差す矢印の先に 道が2つあること

平坦な道と急坂のある道
どっちだ⁈

有力なのは急坂道
でも 急坂を下りたという感覚がない

誰かと喋りながら歩いたか
スタート時からの記憶がない

ボスたちはまだ 後続を下山中
暫し 待った(1~2分?)

来ない

気が変わり 動いてみることに
(もしかしたら覚えているところがあるかも)

草をかき分けかき分け歩く

でも やっぱり

しっくりこない道だった

3分ほど歩いたろうか
見逃すはずがなさそうな案内板出現

・・・・・・・(固)


“ここじゃない!”

“戻らなきゃ!さっきの分岐へ!”

“あーKさん もう別の道を行ってるだろうか”

行き違いが怖い!
今来た道を猛スピードで駆け下りていくと

ちょうど
橋のところに来たボスたちが見えた

安堵した(ホッ)

坂の途中で立ちんぼしてると
こちらに上がってくる

“えっ こっちが正解⁈”

ホントに まったく 記憶がない
スマホアプリを使う余裕もなくしてた

で まぁ

時間と体力のロスはあったけど
道迷いは回避できた

ヒヤリハット

気を抜いたとたん襲ってくるね
ご用心


駐車場に戻ると

先に下山した仲間がごっそりとオオバコを
捕ってくれていた

今日の成果は
環境省のイベントに活用されるらしい

御茶にしたり 草木染めにしたり

次回に期待♪



〆の温泉は

大野市にある

『あっ宝んど』

広くて露天もあっていいお湯でした♪



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