2022/07/07

TAMA-SANPO-54~雷雨あり“雹”ありの観天望気体験🎵初・穂高「西穂-丸山&独標」~2022.7.2~3

 たま山歩/未踏の山道をもとめて~」


【西穂高岳 独標(にしほたかだけ どっぴょう)標高 2,701m

険しい岩稜で知られる穂高連峰の南西にあり
西穂高岳から連なる小ピークの末端(11番目)の岩峰

山頂からは 笠ヶ岳・穂高連峰・焼岳などの
すばらしい展望が楽しめる


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

雲は山歩きの友 といっていい

あんなに心癒されるものはないし
あんなに人を不安にさせるものもない

単なる水分のかたまり
(それはわかってる)が

変幻自在に姿を変えるようす
特に山ではコロコロ 形(気分?)が変わる

興味が尽きないしもっと知りたくなる

そう思っていたら 引き寄せるもので
こんなイベントを見つけた

『ウェザプラ2022』

山の上で実際に雲を見上げて
風や気温の変化を体で感じながら
山の天気を学ぶイベント

Weather Forecast Practice 
( ウェザー・フォーキャスト・プラクティス ) 

だから ウェザプラ
なるほど「 天気予想の実習 」かー

おもしろそうなんで申し込む♪

講師は 粟澤 徹 さん
西穂山荘の支配人で気象予報士

なんと本も出してる⁈


もちろん買った!
予習せねば(笑)

金沢のモルゲンロートに来るというので
講習会にも参加した

山と高原地図<槍ヶ岳・穂高岳>を買って
初めてまともに穂高岳周辺のことを調べた

「穂高」は「ホタカ」なんだ…
(ホダカだと思ってた💦)

聞いたことはある…
くらいだった山名がじわじわ浸透してくる♪


わぉ♪ 愉しみ♪

せっかくなら上高地登山口からガッツリ
歩いてみたいなー と思っていたら

前々日に緊急連絡が入った

曰く

一日目は上空に強い寒気が入るため
雷雨になる可能性がある
開始時間が早まり
山行時間も短縮(4H半→3H半)

遅れるとカリキュラムに支障がでるので

不安がある人は
ロープウェイを使ってください

とのこと

で?

結論

ロープウェイにする
(片道1H半)

ひとのペースに合わせるとよく足を攣る

カメ歩きより ウサギ歩き
ずっと一本調子では歩けない

4時間半ならと思ったが
ここは 無理しないで行こうと決めた


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

前置きナガッ

ここからが山行日記の始まり

北陸自動車道を富山インターで下りる
国道41号線を南下

神岡から国道471号線
県道475号線を

寄り道含めてのんびり走る


9時45分
目的地「鍋谷パーキング」に到着

未舗装のオープンスペース周辺に人影はなく
ホントにここか?と思いながらも


これより先に登山者用駐車場はございません

と 明言された看板があったので信じることにする
この先には 第2ロープウェイ乗り場 があるはず



あった!<しらかば平駅>

人流に紛れて2Fフロアへ
券売機の前で駅員さんの質問に答えながら
支払いを済ませる

往復乗車料金(¥2,600)+登山者専用P(¥300×2日)=¥3,500



日本唯一だという2階建てゴンドラが動き出し
車内アナウンスが始まる

見どころを紹介している間に
西穂高駅口(2,156m)に到着

気温-18℃/湿度-72%

どっと吐き出される人波に乗って行った先は


展望台


名物ソフトを横目でスルーしながら
深緑に映える “山びこポスト” だけ拝借

周りは人・人・人だらけ
苦手なのでさっさと戸外へ踏みだすと



同定してみ⁈ と山並みが誘うw



“千石園地” という散策路を通り抜け



登山道に突入

西穂山荘までの
標準コースタイムは1時間30分
標高差750m余り

今は…10時50分
あれ!ちょっと焦ってきた💦





上高地登山口の900mに比べれば楽勝か
と 思ったのを後悔する

こんなにアップダウンあったんだ
累積標高どんだけよー💦

おまけにこの暑さ

午後から雷?
そんな兆候全く感じないんですけど…

顔面が火照る!
頭から水被りたい!

前日に買った“COOLタオル”が超ーお役立ち
ひたすら頬を押さえ冷やしつづけた

こんな日は日焼け止めは
用を足さないことがわかった( ̄▽ ̄)

道迷いは100%ないと思ったので
今回はログもとってない

この道 永遠に続くかと思ったそのとき



見えた!



ここが <西穂山荘>

西穂高岳(標高2,909m)への登山基地
一年中営業している嬉しい山小屋

ここで2日間
支配人で気象予報士の粟澤徹さんが
山の天気について話をしてくれる(はず)



テント場


絶景と雲


丸山?独標?へ向かう坂道♪

時間は 11時40分
受付はあとにしてまずは最初の目的果たす!



西穂らーめん(味噌味)

やっぱ食べとかんとね
展望台でソフトを我慢したのもこのためw

縮れ麺にスープが絡んでマジ旨っ

塩分と水分補給を体が欲したか
スムーズに胃に収まるw あー幸せ♪

宿泊受付を済ませて暫くすると
上高地組が到着した


13時45分

軽く丸山入口へ
自然観察に行こうということになる

天候が悪化するから早めにって
そんな風には思えないほど

晴れ晴れしてる!



が しかし


むむむ・・焼岳方面(南西)が暗い


笠ヶ岳方向(北東)にも巨大な積乱雲


山荘の上空は今は晴れていても
このあとあの黒い雲に覆われる予想


14時 山荘の食堂でスライドを使って座学の予定が
(雷の)放電がすでに始まっているらしく

PCは使えず 照明も消し
自然光の中で粟澤さんが話し始める

そして見せてくれたのがこれ
気象庁発


ほんの数分まえの 雨雲レーダー

山荘は焼岳の右辺り
これって モロ 積乱雲の渦中にいる感じ?

こんなのも



気象衛星 ひまわり が捉えた映像
台風4号が北上してきているのがわかる

小さい雲は穂高上空にもかかっている

そうこうしているうちに雨が降り始めた
バチバチバチ・・っと激しい雨音がして

それが “雹(ヒョウ)” だとわかると皆
一斉に 窓際へ駆け寄った



盛夏に“雹”?
TVで報道されてるのを聞いたことはあるけど

まさか 目の前で起こるとは

そして次に私たちを驚かせたのは
大気を切り裂くような爆音だった

ドドーン!

雷落ちた⁈

窓から離れてください!

と粟澤さんの声

建物の中に居ればまず大丈夫だけど
落雷は外壁を伝うので窓際は危険

なのだそうだ




山荘のすぐそばに落ちたのがわかる
この落雷レーダー凄い!




とんでもない数の放電と落雷
積乱雲は巨大な電池であることがわかる

ひょうが降ってきた

急に冷たい風が吹いてきた

上空の雲が急激に黒さを増してる

これらは 雷発生の前兆だそうです

まずは避難すること

雷は基本的に高いところや突起物に
落ちやすい性質があります

登山中は 稜線や山頂が一番危ない

トレッキングポール(突起物)を
ザックに差している状態も危険

緊急の場合は窪地で姿勢を低くし
足を揃えて一点で接地する

山小屋は安全でも軒下は安全じゃない

大きな樹の下も
“側撃”(2次放電)を受けるのでダメ



積乱雲の速さは速いので(時速10km~40km)
早めに予想し迅速な行動が必要です



粟澤さんの著書

「やさしい山のお天気教室」

に 詳しく やさしく 書かれています
おススメです!



17時20分
楽し美味しい夕食を終えて外に出ると



虹🌈が見えた♪
むこうは雨が降ってるかな


18時30分
夕景鑑賞 再びの丸山



みるみる形を変えていく(消滅していく)雲に歓喜♪


ガスガスの独標方向も


晴れてきた🎵

皆の気持ちは同じ

明日天気になぁれ♪


19時45分
粟澤さんのよも山ばなし始まる♪



なんて粋なんでしょ♪
夕食でアルコールを控えたのはこのためw

ドリンクはサービス

話題に事欠かなくて引き出しがホント多いかた
人が大好きなかたなんだなと思いました

お話はやはり山のことが中心でしたけど
懇親会らしく和気あいあいとした雰囲気を作ってくれて

参加者同士の親密度も深まった気がします

明日は全員で独標を目指すぞー♪



20時40分

iPhoneのナイトモードを試してみたくて
夜空に掲げてみたけど

笑うしかない(漫画みたい)
満天の星空がきれいでした♪

21時 就寝(照明一斉off)



5時起床 外に出たら 虹🌈
でもって その後ろに暗雲(笑)

ほどなく 雨😢



5時30分
美味しい朝食を食べたあと

部屋に戻ってルームメイトと悩み合う

独標行く気満々だったけど雨が降ってる

丸山までしか行けない可能性が高いらしい

遂行するなら重いザックは不要

Mチャンは attackザックを用意してる

Iチャンは 今回は行かないと決めた

私は?

お隣りさんとも廊下でお喋り
行く 行かない で思惑が乱れる

私は?

そのうち時間になり
attackザックを持たない自分は

いつものサコッシュとレインウェア

雨で濡れた花崗岩に注意深く足を置きながら
粛々と登りだす

そこへ思いもかけない一声

白山が見えます!

えーっ!

顔を上げて後ろを振り向くと




なんと!

見覚えある稜線

幾重にも折り重なった山並みの向こうに
いつもの表情で白山はあった

上空は雲ばかり
見えなくてあたりまえ

それが
ご褒美であるかのように微笑みかける

ありがとう🎵 胸が熱くなった

ホンノ数秒 余韻に浸り
前を向き直して再び石にくらいついた



平坦地で雲がやってくる方向を眺める
焼岳や乗鞍岳がスッキリと見えてきた



粟澤さんの熱弁が冴える



赤い屋根が 上高地帝国ホテル♪
あそこから歩いて来たかったな



西穂の稜線も見えてきた🎵
で しばらく歩くと



<西穂 丸山>山頂到着

標柱が傾いてるのは
私が押してるわけじゃなく(笑)

誰かが西穂の稜線を背景にしたくて
むりやりまわしたからだという

持ち上げたのだろうか
ご苦労なことだ

その柱を支えている石は

“溶結凝灰岩”

火山灰が強い圧を受けて
押し固められてできたものだけど

フリクション(摩擦力)が効くので
比較的歩きやすいそうだ

一方 西穂独標から向こうの石は

 “滝谷花崗閃緑岩”

といって性質は真逆らしい

要は “滑る” のだと

でもこんな石が大半を占める登山道

石の上を歩くコツを教えてもらいながら
もう少しだけみんなで歩いた



この辺りはたくさんの人が歩くので
石は角が取れて丸みがある

そんな岩の隙間に寄り添うように咲く
高山植物たちがかわいい



さて
雨降りなら止めようと思ってた独標行き
行く人戻る人2つに割れる中

迷っていた

粟澤さん曰く
独標に着く頃には降り出しそう

だから講義はここまでとする(=下山です)

あとは “自己責任” の世界

行く人は既に動いた 戻る人も

私はどうする
行きたいのか 行きたくないのか

んー

やらないでする後悔は嫌だ!

青春ドラマみたい(笑)


再び天に向かって歩き出す
途中で暑くなりレインウェアを脱いだ

ザックはないので腰に巻いたり
折りたたんでサコッシュへ



溶結凝灰岩のガレ場

人の立ち入りが減ってくると
石は尖ったままそこにあり続ける

浮石 転倒 に配慮しながら

なおかつ 独標直下(人が見えるところ)は
三点支持が必須

ここ ほぼ垂直の壁( ̄▽ ̄)

マジ登れるのか⁈って思ったけど

手が届く範囲に指がかかり
足を置く場もあって

でも直下を見る勇気はない💦

石に書かれた〇印(正解ルート)
気がつくと見逃してる

視野が狭くなってることを実感

それでもなんとか
人の声のするところまで辿り着き



<西穂高岳 独標>到着♪
笠ヶ岳バック♪

雨がポツポツ来てたけど酷くはならず
なんとか持ってくれたのは天の助け♪



果敢にも数名の女子が
ピラミッドピークを目ざしてったけど

私はここで満足

次への夢をかきたてる
この景色を見れただけで十分🎵



下山です


笠ヶ岳には雷鳥がいっぱいいるらしい🎵


乗鞍岳も焼岳も忘れない🎵


イチゲさん、love💓


ミヤマダイコンソウ
ホント癒される💓



山荘に戻ると あとは自由行動


お世話になった粟澤さんとツーショット
2日間の心温まるアテンド♪

ありがとうございました🎵


ホント 楽しい2日間だった
決して忘れない♪

次来るときは 西穂高岳に挑戦かな

あーでも リアル観天望気も聴きたい!
贅沢な自分w



登山口にあった案内板
焼岳LOVE💓 になりかけてたのに

噴火警戒レベル2ということで入山規制中
ますます登りたくなった!



千石園地で
キヌガサソウに見送られながら

次のTAMA-SANPOはどこにする?
と 思案中(笑)

白山に戻ります💓


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