2023/08/20

TAMA-SANPO-63~有峰湖・五光岩・絶景の稜線歩きから薬師岳山荘まで♪「薬師岳」~2023.7.24

たま山歩/未踏の山道をもとめて~」


 【薬師岳(やくしだけ)標高 2,926m

富山市南東部に位置する山
(中部山岳国立公園内)

剱岳・立山と並ぶ
飛騨山脈(北アルプス)立山連峰の主要峰

北アルプスの山で有数の
どっしりとした気品のある山容で人気
(北アルプスの貴婦人と呼ばれる)

大規模な氷河地形の薬師岳圏谷(カール)群は
国の特別天然記念物に指定されている


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

いつかは歩いてみたい北アルプス
でも明確な動機付けもなく何年もが過ぎていた

白山周辺もいいけど
年令的にも節目の歳になり

この先どれくらい歩けるのかなぁと
漠然とした不安を抱えていた昨年秋

有峰湖(富山県)を訪れる機会があった

巨大ダムのそばで目にした「折立6km」の標識




“この道は 北アルプスにつづいている⁈”

衝動が目覚めた瞬間だった

目の前に広がる有峰湖とカッコいい有峰ダム♪

この地の歴史とダム建設のいきさつを知ったとき
行き先は決まった

薬師岳に行こう!



7月24日 夜明け前出発

北陸自動車道(白山インター➡流杉インター)から
一般道へ 有峰林道料金所をめざす



途中で見た剱岳のシルエットにうっとり♪


5時過ぎ 亀谷連絡所(料金所)に到着
先行車は3台




6時 ゲートが開き通行可能となる
(料金:普通車 ¥2,000)



約40分後 折立駐車場に到着

路駐は免れ
ところどころにできた空きスペースに
首尾よく止めることができた

ほとんどが県外ナンバー



準備を整え歩き出す
駐車場の前に広がる「折立キャンプ場」

ここで泊まる人いるのかな…
(前泊は車中泊が多そうだけど)



トイレは 清掃が行き届いていてきれい
天井(虫と蜘蛛の巣)以外は…w



チラと見たけど全然実感がわかない
(あたりまえか…w)



7時 <薬師岳登山口>折立 スタート

ほどなく左手に見えてきた…



慰霊塔(十三重之塔)

昭和38年(1963年)1月に 薬師岳で遭難死した
愛知大学山岳部員を供養するため建てられています

猛吹雪と寒気で13人が亡くなったそうです

(合掌)



太郎坂といわれる急登の始まり

3週間前に白山観光新道で足攣りにてこずった教訓から
大腿四頭筋にかかる負荷を極力減らす歩き方を模索


ノンストック

持たない代わりに使える手と全身を使って
ゆっくり体重移動



根っこだらけだけどよく整備されてる



8時ごろ

もしかしてここが アラレちゃん展望所?
(眺望はまだ期待してないけど)


梅雨明けは先週

ここ数日
猛烈な太平洋高気圧が日本列島を覆ってる

そこから逃れてきてるつもりだけど
ここは まだまだ下界の内⁈

汗は止まらんけど
木陰のロードはアリガタイ



9時半ごろ

30分後 <三角点ベンチ>(1,870m)に到着

展望が開けた♪
てっぺんに薬師岳が見えた!



前日 街カフェ歩きで仕入れたスイーツを食らうw

うまっ! を期待したけど
冷蔵してたら餅が硬くなってて笑ろた💦

それでも “元気” の源



さぁ再開




距離は短いけど
足元要注意の石たちが次々と露れる

見てる分には愉しいけどね♪

そして 抜けた?




これは嬉しい♪



左手に剱岳と立山が見えた♪



右後ろを振り向くと有峰湖
手前のお花畑は アキノキリンソウ?

そしてそして左奥には…うっすらと白山が見えた🎵



積雪を測る棒?



拓けていたのはほんの30分
低木が視界を遮り足元はごろ石ロード



再び拓けたと思ったとき
どこからかヘリの音♪



目の前にいた!

どこからか飛んできてる
それも頻繁に(3~4分毎くらい?)



この木道を造るための資材を運んでる

段の途中で写真を撮ってたら

“すいません おねえさん!” と声がした!

おねえさん? 私のことか?w

声の主を見ると工事関係のおにいさん

目が合うと

“ここは立ち止まらないでどうぞ歩いてください”

なるほど 安全管理ね

ヘリが行き来してるときは
さっさと通り抜けねばならない

了解( ̄ー ̄)



通り抜けたあと
振りかえると有峰湖も写ってた!





10時半ごろ <五光岩ベンチ>(2,189m)

手前の深緑色の山体が「五光岩」
その後ろに白っぽい薬師岳が見える🎵



向いのベンチ



さぁ もうひと越え



着いた! <太郎平小屋>(2,330m)

愉しみにしていたのはこれ



小屋名物の 太郎ラーメン♪

漬けこまれた行者ニンニクが乗ってて
風味がなんとも堪りませーん♪



もち 完食です!
ごちそうさまでした🎵



因みに他のメニューはこんなふう


お腹がふくれたら周辺散策
風が出てきて雲行も怪しくなってきた


太郎平小屋のあるこの太郎兵衛平は



北アルプス縦走の要衝となる四差路

北は 薬師岳/東は 雲ノ平/南は 黒部五郎岳
へ通じている

指さしの先にはもちろん薬師岳



横にでかーい山容 北アルプスの貴婦人♪



 鷲羽岳 祖父岳 三俣蓮華岳 双六山 



黒部五郎岳 北ノ俣岳



太郎山

小屋の後ろにあって 薬師岳の山容が
バッチリ見える 絶景ポイントらしい

今回は登らず



パノラマで撮ってみた


そうこうしてるうちに先が心配になってきた
雲が立ち込める薬師さまの懐へ参ろう!


12時10分 山歩再開

平坦な木道がつづく道 ありがたやー♬



西側に池塘もあり



木道の次は石畳
下り坂ってのが不気味💦

右下に見えてきたのが“太郎平キャンプ場”



12時半 <薬師峠>=太郎平キャンプ場(2,294m)

予約は要らないらしい
混んでるようすもなくさらりと通り抜ける

いつかここのお世話になる日は来るのかな




道中いちばんのらくちんロードのあとに
待っていたのは石渡り

沢水が湧きドデカ石がごろつく
自然のアスレチック場みたいなところ

ただ疲れた足にはしんどい
ここも手だけじゃなく全身使いで挑む



ふりかえり 太郎の小屋が見える🎵


そして


ようやく出会えた花たち♪



チングルマ


コバイケイソウ


ハクサンイチゲ


ホント 君たち石との相性がよいねぇ~🎵



13時半 <薬師平>(2,477m)
いつのまにか着いていたらしい

ここからお花畑がぞくぞく現れる♪
ただ 白山と比べると種類は少ないみたい



イワイチョウ


綿毛になる直前の愛らしさ♪


ミヤマキンバイ?


ミヤマリンドウと
タカネヤハズハハコ?



山頂はどこー?と眺めながら足休め

あの谷筋の落ちたところが圏谷(カール)かなー



おー雪渓がまだ残ってた!

10分後


が 歩けど歩けど まだ着かない💦
標識が まだ15分歩けという



10分歩いたぞー! おーい!w



見えたー!きれいだー♪
なだらかな白い稜線 まさに貴婦人💓



14時半 <薬師岳山荘>(2,701m)着
👇


思ったより早く着いた
15時は回ると思ってたので…

知らないって人を急かせるもんなのね💦

目の前は今日上ってきた有峰湖の方向
遠くに 富山平野が見えた



さすがに疲労の色は隠せない
(疲れると内股になることが分かったw)



<受付>
シンプルで清潔感のある内装

左下のボックスに氷水とドリンクが!!
麒麟さんを購入!!

この山荘は 家族経営だと聞いた

迎えてくれたお兄さんは
行く行くはここを継いでいくのだろうか

フレンドリーな対応にホッと癒された

それだけじゃない
他に行き交うお客もなく

静かだった
音(BGM)のない世界が心地よかった

あたりまえのことを山らしいと思った



談話室



階段を上がると
こんなイラストが踊り場に貼ってあって

窓の向こうに見える山々と同定ができる🎵



お泊りする大部屋の名は “薬師”

室内に見える仕切り板は
感染症対策でなくてもありがたい

常々 せめて顔の部分だけでも
隔てて欲しいなーと思っていたから

荷物は廊下置き

軽く整理したら
突き当りの前面ガラス張りのスペースに
座り込み

プシューッと缶ビールの栓を開けた

ゴクゴク…
のどの奥に染みわたる刺激がたまらない♪

目の前には明日の朝歩く薬師へのロード
ボーっと見ていると

何人かの人が下りてくるのが見える
ひとごとのように眺めていた

夕食までのひととき
日が暮れるまでにはまだ間がある

ここは標高 2,701m
白山なら御前峰山頂だなんて

なんか 変な気分だ

ビールを飲み干したら
体が外へと動き出した

この眺望を焼き付けておかない手はない



小屋の周りには 花々がこぼれていた


背景が違うと見慣れた花でも風情が変わる


どの花も初めてであったように新鮮に見える


そうそう ここはカールで有名なのだった



稜線の向こうに広がる景色に見惚れていると
さっきまでのシンドさを忘れてしまう

これって “出産” に似ているかも…

(笑)山っておもしろい



こちら夕食

スマホを充電中だったため
お友だちが撮ってくれたもの

持ってきた予備バッテリーは
山行中すでに使い果たし…

明日の分が心もとなかったので有料で
フル充電をお願いしたばかり

絶景を期待した日没は
雲が多くて待ち構えてたカメラマンたちを
ガッカリさせていた

20時 消灯

さぁ 明日はご来光を見るぞー🎵


続きは後編で!



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