2019/06/18

TAMA-SANPO⑭~霧に沈む樹林の碧/天然杉/鎧壁♪ 見どころ尽きない6月の鳴谷山♪

「たま山歩/未踏の山道をもとめて~2019.6.13


【鳴谷山(なるたにやま)(標高1596m)

白山の展望がすばらしい山♪

春はミズバショウやシャクナゲなどが楽しめる
古木の天然杉も圧巻

写真は
【鎧壁(よろいかべ)

鳴谷山・砂御前への登山道にある手取層群の大露頭
(岩石や鉱脈の一部が地表に現れている所)


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

鳴谷山を意識しだしたのは4月半ば

ミズバショウなどの花を愛でるのが第一目的で
行きたい山リストの上位に置いていたのが

たまたま
先に大嵐山(すぐ隣の山)に行ったもんだから
なんとなーく機を逸してしまった!

6月の低山なんて
ジメジメしてるし 虫多いし 歩くもんじゃないわ

なんて 思い込みに縛られ 忘れかけてたけど
ふと やっぱり行ってみたくなり

平日のソロ山歩を決行とあいなりました♪




ひと月ぶり 百合谷林道♪
大嵐山(左)と 鳴谷山(右)の分岐



噂に聞く悪路(未舗装)が始まる?


思ったよりデコボコは少なくて(砂利埋め済み)
可能な限り 整地はされてると思いました
(時速10km 超ー安全走行だけど)

ただときどき10cmくらいある石が路肩どころか
道のど真ん中にコロンとあったりして

むしろそいつで車の腹をこすってしまい…😢

道幅は狭い!対向車が来たらやだなー💦
(そんなことは起こらないと打ち消しつつ)

2.5kmほど進んだら



砂御前山駐車場に到着 車は一台もなし
(10台ほど止めれそう)

あり得ることだとは思ってたけど
こーして目の当たりにすると少々不安な心持ちになる

マジかー今日は自分一人かも…
初めての山道 心して行かねば



案内板は必ず撮る


砂御前山登山口スタート(7:50)

低山によくあるいきなり急登!
…でないのが嬉しい♪



巨岩と樹林が織りなす風景に見とれる♪


しばらくは樹林帯

雨上がりの登山道
 たまに足裏で地面が緩むのを警戒しつつ
ゆっくり歩く

日差しが嬉しいな♪
白山展望に望みを掛けてしまう





タニウツギ
今回いちばんたくさん見た花


薄緑の森が黒い森に変わる


天然杉の巨木があちこちに点在

「嵐谷天然杉希少個体群保護林」
なるほど保護されてるのね

なんてここまでは呑気に見とれていただけ
まだまだ序の口




右手に小さな滝発見!


なんかこの辺りから時々登りがきつくなる
足元ヌカルむ



もしかしてカエルの卵?
山道のど真ん中ですけどー




おっ 開けるかな?


でた!
妙になまめかしい…
シナをつくり
両手を広げて歓迎のポーズ⁈(笑)



これは…
根か? 幹か? 枝か?

倒れる気がしない
これで 二股(空洞)になってるから



急坂を10分ほど歩くとチラリと見えてきた



あの岩肌はたぶん…




鎧壁 到着(8:40)

手取層群 が丸見え!

手取層群(てとりそうぐん)は、富山県、石川県、福井県、岐阜県にまたがる中生代ジュラ紀中期から白亜紀前期にかけての地層であり、恐竜や植物等の化石が多く発掘されることで世界的に知られる。手取川(てどりがわ)の流域に模式的に分布するため、この名がついた(Wikipediaより)



左側はカーブを描いて落ちている(その先は谷⁈)

残雪期に鳴谷山を歩く人は恐怖だろうなぁ
ここが雪で真っ白だったらそりゃ足すくむわ💦



今なら大丈夫!
 
暫くすると状況にも慣れてきた
足元の乾ききってない岩盤も信用できる⁈
と…ひとまず安堵

だんだん楽しくなってきた♪

動画撮ったり鳥の声に酔いしれたり
天然石をいじったりして20分ほど休憩

そう 天然石LOVE💖なワタシ

この石ひとつひとつが地球の歴史を語っている
と思うとお宝に見えてくる♪



目についたものを拾い上げてみる
指で押してみると…



 もろい… 砂みたいだ
地震が起きたらひとたまりもなく崩壊しそう






赤茶けた壁が一枚岩となって私を見下ろしている!
不思議と癒されるんだな~♪

ここは学びの最中♪詳しくはわからないので
とりあえず記録写真だけ撮っとくw



今年初めて見たニッコウキスゲ♪を後にして


先に進みます(9:00)
ピンクリボンがあるからこっちね?

道があるように見えないけどちゃんと右に巻けました


この先の道はフラワーロード
といっても群生ってほどじゃないけど

初めて見る子もいて歩みも鈍りっぱなし



マイズルソウ


これこれ! ギンリョウソウ(銀竜草)
別名「ユウレイタケ」

陽の差さない落葉の中からニョキッと咲いてる
というより 生えてる?!

これが「花」か?と信じられず帰って調べたら

「腐生植物」といってきのこではないけど
菌類から栄養を貰って生きてる植物らしい

真っ白なのは光合成で自活する能力がないため
透き通った姿が貴婦人のようで一目で虜に💖



花も落ち オバケ化したミズバショウ 




蜘蛛の糸みたいなのが頬に当たるのが不快で
前回から使い始めた虫よけネットを被る

光の当たる角度がどーかすると
視界が悪くなることがわかった

多少の歩きにくさはガマンガマン

 

ゾクゾク出てくる 希少な巨大杉
「サンカンスギ」とか「ウラスギ」とか呼ばれてる

検索したけど詳しいことはわかりません
とにかく圧倒的な存在感!

悠久の時の流れを感じさせる生命体です



巨木LOVE💖


植林された杉は真っすぐに伸びる

それが人間にとって都合がいい形だから
人の思惑で切ったり植えたりされてきた

この森の杉は違う

とっても自由で荒ぶってて
何にも屈しない凄まじい生命の力を感じる

それでいてどこか優しい――♪



9:30 ころがる砂御前山への分岐標柱

「砂御前山」(標高1326m)

名前が素敵だー♬

山頂まであと1時間半?
地図を見るとまだ半分も来てないようだけど…

花たちに癒されながら歩こう♪



チゴユリ(稚児百合)


イワハゼ(岩櫨)(アカモノ)
釣鐘型が可愛いー♪


ウラジロヨウラク(裏白瓔珞)?


山道にはみ出た草木のせいで道は細い
足元も見にくい

葉っぱについた水滴で腰まで濡れまくり
チビターイ💦




マーカーがなかったら 本気でヤバいよこの道!
ササ生命力凄すぎ!

身体を休める場所も 心洗われる風景もない
ひたすらザクザク歩くのみ

ストックの左右の長さが違うことに気づいた
先っちょのラバーキャップが取れたらしい

探しに戻る気力なし
無理やりな集中力も尽きかけたころだった



視界が開けた!


御山が見えるはずの方向はこのとーりガスガス!


えっ もしやここが山頂?


でした…鳴谷山山頂到着 10:55
地面に置かれた表示板を手起こしで一枚



倒木に腰掛け
ザックからジェットボイルを取り出した

雨が落ち始めていたけど構わず火をつけた
湯は瞬時に沸き上がり 珈琲完成

カップを地面に置いてコンビニおにぎりを開いた
無駄だと知りつつ周囲を見渡す

期待した白山の眺望は拝めなかった

それにしても4月5月とよく登ってきたなー
もぐもぐ…

春山にこんなにもハマるなんて思ってなかった
もぐもぐ…

おにぎりをかじりながら音のない世界に
ボーっと身を委ねていたときだった

なんだか目の前の景色が動いた気がした

あっ 人だ!(もぐもぐ…)

登山道の真正面に向いて座していた私の目は
近づいてくる人物を好意的に受け止めていた

人だ!嬉しー♬

「こんにちはー」思わず声がとびだす

黒いレインジャケットに身を包んだ
「Mさん」は(福井から来られた)

笑いながら手に持った黒い棒を差し出した


「これ落としませんでしたか?」

「お―――!♬」

それは紛れもなくトレッキングポールの先端部分(棒)
諦めたはずだった!

「そーです!私のです!ありがとうございます!」

矢継ぎ早に言葉がついて出た!

今日はずっとひとりだと思っていた
それでいいと思っていた

でも やっぱり誰かと話すのは嬉しー♪


「山頂に行きました?」とMさん

「えっ!」

そう ここは展望台
ホントの山頂ポイントはも少し先の激藪の中だ!

そこへ行く気分になれなかったのは
戻ってこれそーな気がしなかったから…

「すぐそこですよ 行きますか?」

先導してくださるなら話は別だわ!

「はーい!行きまーす♬」

なんて現金な自分!だって心強いじゃない?
後に付き従って藪の中に踏み込んだのだけど

…が…やはり…



こ…こんな道知らない
いやこれは…道とは云わんやろ💦



Mさん 慣れた足取りで前を行く

レインスーツを着込んだ後でよかった
尻をこすり ササに叩かれ

ヒーヒー云いながら叫んでいた!

6月鳴谷山なんて来るもんかー💦




で 漕ぎまくりの末 躍り出たところが…



三等三角点 正真正銘ここがホンマモンの山頂


ここの標示板はちゃんと木にひっ掛かってた

自撮りをしようと構えたら
Mさんが撮ってくれるというので



便乗――♪(ウフッ)

満足!満足!

再び道なき道を歩き展望台に戻ると
4人の男女が上がってきた

霧雨の中 暫くおしゃべりを楽しんだ後
Mさんたちの後について 下山(11:40)




振り返り
バイバイまた来るね 次回こそ好日に♪

さて雨まで降ってきたら
のんびり下山という訳にはいかない

急かされるように自然と足早になる
それでも時おり足を止めたくなる光景もアリ



雨に濡れたお化けミズバショウ
葉が活き活きしてる♪

そしてそして 暫く行くと…



何々――!この幻想的な世界は…


夢の中にいるよう…


心とろけそー♪


神秘的♪


森の神さま降りてきた?!


極めつけの一枚♪
偶然の産物ながらストーリー性抜群!

「Mさん 古代杉と語る」なぁ~んて(笑)



上りで見落とした分岐

午前中 恨み節にまみれて歩いた道が…
午後は ファンタジーロード♪

これだから御山は止められない♬



気が付けば戻ってきてました「鎧壁」12:45

前を行くMさん!健脚!強者!

富山・石川・福井 色んな山を経験していて
何を投げかけても答えてくれる

そのお喋りがまた楽しすぎて休憩も取らずに
一気に駆け下りたら

1時間50分で登山口に到着(13:30)
距離にして 約9kmくらい?

いやーメチャメチャ楽しかった!♬

Mさんとのトークはまだ見ぬ未踏の稜線へと
挑戦心をくすぐってくれました♪

Mさんが笑って言った言葉
「何かに夢中になっている人は若い!」

同感です!
自分を楽しませられるのは自分だけ

やりたいことには真っすぐに
思い立ったら即行動

それができる心と身体を持ち続けていくことに
これからもフォーカスしていくだろうなぁー♪

Mさん 福井の御山に登りたくなったら
エスコート宜しくお願いします(笑)



帰り道 降りしきる雨の中
道路沿いのタニウツギがみごとでした

きょうも無事の山行に感謝♪


『〆の温泉』「白峰温泉総湯」


おまけ

この「桑島大橋」わたし
通るのが怖いんですけど変ですかー?💦





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