「たま山歩/白山から生まれる感動ストーリーをもとめて」
【火の御子峰(ひのみこみね)】標高 2,004m
約10万年から14万年前に形成された
古白山火山の浸食跡
地獄谷周辺は当時 火山活動の中心で
3,000mを越える成層火山があったとされる
その後 侵食作用で火山体の崩壊が進み
現在の姿に 白山の最難峰!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
小桜平避難小屋
⇩
<スタートから 6.7km/高度1,997m 地点>
目覚めたのは4時半 まだ暗かった
荷物をザックに戻して
おにぎりとコーヒーを胃に流し込んでいたら
東の窓が徐々に明るくなってきた
うっすらとオレンジ色に発光しだした稜線
朝が来た
5時半
窓を開けて外気を吸い込んだ
空気は温かかった
雲海を挟んでちいさな稜線がみえた
あれは中宮道だろうか
美しー♬
あまりの美しさにいい予感しかしなかった♪
15分後
地球は自転している
あたりまえだがたった15分で刻々と変化する空を見て
ここが別天地であったことに気付く
まだ薄暗い小屋の掃き掃除を終えたら出発
コースが全く同じなので3人道中となった
が 皆それぞれ 自分のペースで
とくに先頭を行くひとは
どこかガンバってしまう傾向がある
行動予定時間はおよそ12時間
飛ばし過ぎは あとあと堪える
「ゆっくりねー♪」
友だちにかけた声は自分に還ってきた
いってきます!
小屋はもうあんなに小さい
モルゲンロート?
6時 ご来光
6:00 樅ヶ丘(楽々新道・岩間道分岐)
よくある倒れた標識
でも矢印はしっかりと行くべき方向を示してる
右へ
今進むべき道はこっちだよ というように
刈られた葉っぱが散乱していた
因みに左の岩間道口は 敢えてか放置状態っぽい
どんどん高くなっていくのを感じる♪
気持ちのいい稜線
あの山を越えるんだろうなー
白山火口から2km表示をみた瞬間 固まった!
踏み出すのをためらいつつ
次に来る感動を確信した!
待ちに待った…対面
火の御子峰(2,004m)
剥き出しの岩肌に鋭利な尾根
火のように赤い斜面
甚之助谷や別当谷でみる地すべりとは
スケールがまるで違う
比較にならないほどの山体崩壊
侵食は止むことはない
だから山も谷も草木が生えない
手前の谷の名は「地獄谷」
(向こう側は先人谷)
この辺りではかつてのマグマの通路の一部と
考えられるものが岩脈として確認されている
私たち 凄いとこに来てる
撮影がへたなので全体が白けてしまったのが残念
(ハイスペックiPhone欲しい)
因みに
「火の御子」というのは日本神話に登場する
〈ホノカグツチ〉のことらしい
神産みの際 母イザナミに火傷を負わせ
死に至らしめたという やんちゃ?な「火の神」
火を扱う業者(鍛冶業とか)からの
崇敬が高かったというから
この峰の命名には
見た目のインパクト以上に
人間のいろんな思惑が込められているんだろうな
友だちのiPhoneで撮影(苦笑)
後ろ髪惹かれる…
離れがたさハンパなかったけど
行きます
御子さま必ずまた逢いに来る
今度は向こうの峰から
それを振り返りながら歩くから見返坂?
いやそれじゃ 振返坂だ
いやいや 反対から来たら振返れんやろ
なんてモゾモゾ考えてたら
ひとやま越えそう
それにしても崩壊斜面すごっ! 蟻地獄のようだ
ひとやま越えたら
おー 加賀禅定道がみえたー!
ササとハイマツが広がるなだらかな斜面
目の前に見える ジグザクの道
あれは 七倉山⁈
左に見える台形山は大汝峰!
ついに白山山頂付近まできてしまった(歓喜)
<スタートから 9.4km/高度 2,369m 地点>
地獄尾根
でもこの景色が見れるんなら疲れも吹っ飛ぶ!
北部白山の稜線は
地獄谷を囲むように北に向かって馬蹄形に開いている
中宮道と加賀禅定道を両サイドに感じながら
その中間(楽々新道)を歩いてる
これってホント凄いことだと思う
振り返り
背中に地獄尾根 手前はお花畑 の図
左(東)に延びる稜線は中宮道
あの峰の向こうは お花松原かな
どんどん高くなる
ジグザグ手前
ジグザグ(ハイマツ)突入
右手に 四塚山の石塚が見えた!
左は 大汝峰
室堂側から見るのと見え方が違う
反対側は意外と緑が多い
七倉山(2,557m)
山頂は密集したハイマツの中
少し下から見上げる
軽く巻き上げ
北竜ヶ馬場 と今来た道
近くの展望台から七倉の辻分岐を見下ろす
<スタートから 10.5km/高度 2,542m 地点>
釈迦新道
湯の谷林道で土砂崩れがあり通行不能状態
(2021.7.26現在)
七倉辻 ズーム!
後ろに見えるのは別山だよね♪
七倉辻 分岐
3年前
あの大汝峰の下部を巻いてここまでやって来た
天候はすぐれなかったけど(ガスガス)
途中 確か御手水鉢の手前で
得も言われぬ絶景を目にしたのだ!
それはホントに ほんの一瞬だった
重く立ち込めていたはずの雲の隙間から
差し込んだ一瞬の光
それに照らされた鋭利な岩峰が
火の御子峰だった
奇跡のようだった
白山の「裏側」に こんな凄いところがあるのか⁈
それから北部白山を意識するようになった
(今はもちろん裏側意識はナイ)
なかなか難しい山域だけど
準備も山行も時間をかけた分 手ごたえも大きい
そして今
再びこの場所に立てている自分を褒めたい(笑)♪
ここからは未知のロード
火の御子峰の次は百四丈滝
続きは後編で!
<スタートから 10.6km/高度2,517m 地点>
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