2020/04/08

TAMA-SANPO㉛~「道西山」消えた夏道と巻き道との心理戦⁈ ~2020.4.4

たま山歩/未踏の山道をもとめて~」


【道西山標高 1,042m)

白山市河内地区にあります

読み方がわからない💦
みちにし?どうにし?どうさい?

検索かけても誰も読み仮名をふってくれてない💦
そんな名も無きに等しい(ゴメンナサイ!)小さなピーク

ですが今回の最終到達点です

何度も失礼なこと云いますが
なので 違う御山を目指していました

それは「口三方岳」といいます
(或いは烏帽子山)

道西山はこれらを目指すルート上に位置してるので
たぶん小休憩にちょうどいい御山なのかと

勝手に解釈しています 

で…わたしは

ここらの山に熊撃ちに入っている猟師さんを知ってます
なので一人では行きたくない💦

…ところに山行のお誘い♪

丈競山を一緒に歩いたトシちゃんたちが
このルートを知ってるというので便乗しました

ひと月ぶりの「山歩」です

嬉しい♪


河内千丈温泉のある駐車場で待合せ

7:20 身支度を済ませて登山口へ向かいます



この川は 直海谷(ノミダニ)川
手取川の支流のひとつです

内尾大橋を渡り対岸へと歩きます
朝の光と澄んだ空気が気持ちいいです♪



渡りきったら右折 上流に向かって林道を少し歩きます



見逃してしまいそうな登山道入口を発見
(標高 296m)

なんとも重ーいオーラ感じない?
不安と期待が半分半分 もー行くしかない!



これみてもわかるように
ふつーこのルートを行く人が目指すのは

「烏帽子(エボシ)山」です



でた! 噂の急登!



きっついです!

根っこ以外 足を水平に置かせてくれないので
ふくらはぎが伸びきったままで延々歩かされます

ロープ欲しいーってとこにロープはなし

前日が雨だったら
間違いなく 相当数 コケまくっていたでしょう


そんな容赦ない試練をくれる山道ですが
嬉しい応援隊にも出会ったり…♪





 

春の妖精たちがお出迎え♪

登山口からほど近い低い場所で会えました

まだ4月に入ったばかりですが

今年は気象台観測史上2番目という暖冬でした

開花は例年より1~2週間ほど早いようです

カタクリに会えてテンション上がる⤴



杉林を抜けると右手に見えてくるのが

「セイモアスキー場」

へーっ!上から見るとこーなってるんだ
トップの御鉢部分 よく削りましたね

なんか マチュピチュの遺跡っぽかったり♪



稜線上にでました
最大の難関(急登)は突破したようです

足全体にチカラが戻ってくるのを感じます

なによりここは葉っぱのない樹林帯
葉がないから日差しがバンバン入ってくる

葉っぱと雪のないこの時期の白っぽさが好き♪



「あれ 鳥の巣じゃない?」

聞かれて見上げると何やら黒いかたまりが

ちょっと見にくいけど
きっとあれはそーだね

そーいえばさっきから
キーキー奇声があがってた

名も知らぬ野生の声に暫し耳を傾けます
周りを見れる余裕がでてきました♪



大好きなタムシバ♪ まだ蕾


イワウチワも



こんな道がいつまでもつづけばいいなぁ~
と思ってたら



そうはいかぬが世の常



いつのまにか
スキー場を眼下に見下ろすとこまで来てました



右側は切れ落ちた崖
人一人がやっと通れる感じ

ゴロゴロ…
根っこごと起き上がるワイルドな石に苦戦

いつのまにか巻き道を歩いてたようです



こわ~💦



じつは今日は試してみたいアプリが2つあって
事前にウチで仕込んできました

まず「ジオグラフィカ」

スマホを登山用GPSにするアプリです

今まで「YAMAP」を使ってましたが
なんか浮気したくなり(笑)

そいつが
登山開始からずっとお喋りしてるんですよ♪

現在時刻や標高など
その他色々お知らせしてくれます

雪が見えだしたこのときGG(ジオグラフィカ)は
たしか900mと云ってました

烏帽子山は 1,136m
まだ200m以上あがらんなん!

ふと右側(東)をみると山々の連なりがみえる

ここで2つめ登場!山座同定 アプリ

今まで「AR山1000」を使ってましたが
近場の御山がよくわからない

どーでもいい遠くの百名山より
目のまえの低山を知りたいと思っていたら

たまたま見つけたのがこれでした

「Peak Finder」

見える山だけの山名表示が分かりやすい⁈

どれどれ と
アプリを起動し彼方の山をとらえてみると

これが



⇩ こうなった



おーこれいいじゃんー!
稜線をラインで直に指してくれるのがいい♪



ちょっと右にずらしてみた

白山は木立に隠れてしまったけど
目の前の山を認識できるのは愉しい♪



10分後 烏帽子山が登場!

やる気に拍車がかかるが足元は完全に雪

解けかけてるとはいえ
サクサク行くというわけにはいかない



ここで前を行くトシちゃんたちの足が止まった!

「この道で間違いない?」

「いや…アタシに聞かれても…」

口三方岳を周回しているとはいえ
それは雪が降る前のこと

今 登山道は雪の下
マーカー(ピンクリボン)も見あたらない

ということで
確信が持てなくなってきたらしい

しかも行く手は藪だらけ
雪の重みにひれ伏した枝・枝・枝

正解のルートに思えなくなるのもわかる

3人顔を見合わせしばし協議

烏帽子山の前に山あったろ?「道」なんちゃらいう山!

そこまで行ったらきっと次へのアプローチが分かると思う

だって頂上やし!

このとき自信をもって言い放ってしまったのは
手の中のアプリのせいだ

GPSが私たちの現在位置を示してくれてる

体の向きを少し変えるだけで矢印も動くから

目指すべき「方向」がわかる

等高線が張られた地図には
名前こそ載ってないが三角点記号があった

そこには「1042.1」の表記

イケル!

3人でその「道…なんちゃら山」へ向かって
藪だらけの斜面を駆けあがった

…のだけど

期待は一瞬で失望に変わった

稜線上には
期待した看板もましてやマーカーもなかった

GPSは私たちと三角点の距離を見せつけていた

行くべき方向はわかっても道がない
結局迂回するのか



私たちは一旦さっきまで歩いていたところまで下りた

しばらく水平移動したあと
GPSを確認して針路を定め

再び上りに打って出た!



ピンクリボン発見!
あと少し⁈



着いたー!「道西山」


けれど そこにも思い描いた風景はなかった

生い茂る灌木が視界をさえぎり
標もなく途方に暮れた

烏帽子山までは約1km
雪を考慮したら50分ってとこか

時間は10時半になっていた
予定を1時間もオーバーしている

天気が崩れるのは18時以降と聞いていたが
山のコンディションに「絶対」はない

風も強くなってきて 寒さも感じ始めていた

頼りはピンクリボン
これが認識できれば烏帽子山への道は開けるはず

決めかねたまま下り始めた

そうしていくと不思議な現象が起こった!

道が見える!

うそっ!

私は振り返って今下りてきた斜面を見た

見えない…(ウッ)

上りだと藪だらけで道はないように見えるのに
下りだとちゃんと開けた道に見える

なにこれ!


最後のピンクリボンがあった場所は
山頂から10mほど下った辺りだったか

道迷いを疑いもせずに歩いていたら
きっと 自然に辿り着いてたんだろうな💦

なぁんだ 遠回りしただけじゃん

そのときの軌跡がこれ



笑うしかない
2度西側に膨れているのがミスロード

こんなこともちゃんとわかっちゃう

持ってるだけでもの凄い安心感があることを
今回 痛烈に感じました♪

GPS!スゴッ!


でーその後ですが

頼みのマーカーが見当たらず

目指す方向は藪だらけ

雪が消えるはずもなく

そもそもここからあの道迷いの分岐点まで戻れるのか?


リーダー トシちゃんは
冒険よりリスクを重視する慎重派

まぁいい勉強させてもらったということで
心残りはあるけれど 結果下山となりました



身体を鞭打つ藪ロード(苦笑)



さいなら また今度ね♪



パシーン!
という音とともに目の前で起き上がった枝!

びっくりしたなーもー!💦

こんなのがまだまだたくさんあるから
登山道に見えないし歩きにくいのだわ



もと来た道を! 夏道を探せ!



夏道発見!やったー!(ホッ)


ホント安堵した

目指すべき場所もそうだけど
そこへ至る道すじが可視化されてることが

どんだけ心強いものか

安心したら
まだたくさん時間があることに気づいた

そうだ!
オンソリ登山口のカタクリが見頃のはず!

瀬波に寄って見て帰ろう!

とにかく下りなきゃ!



でも ここからがホントの戦いでした!

久々に大腿四頭筋がワナワナと震えました
(大腿部後ろの筋肉までひきつった)

歩きながらクエン酸を摂りまくったけど
効果は中々現れず

(いつもなら速攻効くのに)

ついに 芍薬甘草湯(ニガッ)の
チカラも借りました

だって



こんな道とか


こんな道とか

足裏の変なところにチカラ入ったり
足指つりそうになったり

危なかった


あとで考えたら
お昼ごはん食べないで歩いてたよね

梅干しカップ麺
(糖質+クエン酸+塩分+水分)

用意してたのに

最強の回復食を摂らぬままこの急坂を
下りようなんて甘かった💦



それでもねーひととき平坦な道にでると
里山本来の気持ち良さに浸れるのです♪



みつけました!熊棚



あれもこれも



足元にも…💦

そうここはクマさんのお庭でしたね(汗)

そう思うと数々の試練も当然のことに思えます

人が容易く足を踏み入れていいとこじゃないんだ

早く出てってちょうだい
と 言われてる気がしました

でも ごめんなさい
もう少し 居させてください♪



だって下りのほうが
たくさんの発見があって愉しい♪


「"あれ"…さっき通ったとき咲いとらんかったよな」

トシちゃんが指さしたほうを見ると
そこにあったのは



タムシバ でした♪

登ってくるときは一輪も咲いてなかったはず

仲間たちの先陣を切ったガンバリ屋さん

混じりけなしの白にほっこり♪



きみも がんばれー♪

気づいたトシちゃんにハナマルをあげたい♪
まったく興味を感じない殿方もいますからね



コブコブだらけの幹には妖力が宿っていそうとか



終わる命もあるなぁとか

山歩ってそんな自然の移り変わりを
じかに肌で感じられるから

クセになるんです きっと♪



さぁ 戻ってきましたよ



最後の修羅場!



完璧な美に思わず足が留まりました
見惚れます♪



山椿



ロープが欲しい場面です
右周りか左周りか迷ってます

実際のところよく見れば
ロープが全くないかと云えばそーでもなく

土に埋もれてたりすることもありました

が 期待はしないでください



あと少し



千丈温泉が見えてきました



ホント おっとろしー坂でしたが



13:30 無事帰還♪

このまま瀬波へ向かいます



キクザキイチゲのお出迎え

春先の瀬波キャンプ場に降り立つと
いつも一番に目を引く可憐さ



でも今日のお目当ては



スミレちゃん 貴女でもなく



ゴメン 貴方でもなく



あなたたちー🎵








オンソリ山のカタクリ絨毯は今年も最高!

見ごたえたっぷり!
これを見なきゃ春が来た気がしない⁈(笑)


そして
一日を振り返ると

稜線に雪がないこともわかってたし
同じ周回を目指すなら

「鉢伏山-笈山-オンソリ山」コースを
歩くのがベストの選択だったと思う

最後に「カタクリ」に会えるし♪

でも 悔いはないのです むしろ

雪と巻き道に踊らされてジタバタしたこと
あるだけの知恵と装備で動いたこと

撤退する勇気をもてたこと
決断できたこと

きっと次に活きてくる
で 今度来るときは絶対行くのだー!

口三方岳&烏帽子山 待ってて~🎵




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