2024/08/06

TAMA-SANPO-72 剱岳が目の前!360°パノラマ絶景に酔いしれた大日岳♪~2024.8.1

  たま山歩/未踏の山道をもとめて~」

【大日岳(だいにちだけ)標高 2,501m

立山連峰の主稜線から分かれた
大日尾根の西端にある山

名から分かるように大日如来の聖地

中大日岳から奥大日岳側へ下ると
露岩の散在する庭園風の七福園がある

ここに方丈窟と呼ばれる岩小屋があり
修験者の行場だったといわれる

平安時代後期の錫杖が発見されている

山頂は360°遮るもののないパノラマがひろがり
剱岳西面の眺めは圧巻


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

8月の第一週 貴重な平日を山で過ごしたい

どこかいいところないかな
低山は暑いから除外してと

やっぱり2,000m以上でなくっちゃ


延び延びになっていた「朝日岳」山歩の
ブログを書きながら考えてた

整理したばかりの写真を見てたら
下山でずっと左側に見えていた剱岳に目が止まった

そうだ 剱岳を観に行こう!


大日岳から見える剱岳は秀逸!
と なにかの情報で知ってはいた

ケーブルカーを使わなくても行ける登山口は魅力だ♪

駐車場もわかるし一人でも問題なさそう
ということで 決定!

注意すべきはただ一つ

県道170号線にある “称名道路”
(一般県道 弘法称名立山停車場線)

ここは 桂台というところで
通行規制がされていて

今の時期(7月・8月)だと
ゲートが開いているのは「6時-19時」


ならば6時開門に合わせて車を飛ばせばよい

で 5時40分に着いたところ

おっちゃん
5時47分に開けてくれるという気前良さ♪



あんがとー♪

2年ぶりに通った称名道路

滝を見るほかに 砂防研修(堰堤)や
クライミング講習で訪れている(雑穀谷)

日本一の一枚岩盤で有名な “悪城の壁” 
 を 横目に数分走ると称名滝駐車場に着いた

車は2台止まっていた

準備万端にして歩き出すと
後から入ってきた車から男性が2人降りてきた

“どこまで行きます?” と聞いてくる

“大日岳です”

そしてなぜか言葉を付け加えた

“初めてなんです(大日岳)”

それを聞いた男性がひとこと

“しんどいですよー(笑)”

知ってる と思った
登山口付近の等高線はかなり狭かったから

“ハイ 最初の2時間ですよね” 

“称名坂” のことだと思い軽く笑うわたし

男性たちは笑って見送ってくれたけど
真意は違っていたのかもしれない



歩行者専用道路

大概の人はここを滝を見るために通過する
わたしはあと10分ほどかけて登山口へ



現れた滝 細くても凄い迫力
でもこれは「称名滝」じゃなく

雪どけや雨量の多いときにしか見られないという
「ハンノキ滝」

今日はラッキーだったかな
落差500mは圧巻

称名滝はもう少し行けば(左側に)見れるけど
急ぎ 登山道にとりつきたいのでスルー

ただ 轟音はハンパなく聞こえていた



大日岳登山口>(1,040m)

6時15分 スタート


足に優しそうな土💓

ときどき大岩が道を塞いでたけど
歩行に支障なし

というか 今日は脚の調子がとてもいい

先週 平瀬道を歩いてきてから
イベント続きでジムにも行けてなかった

それが不安だったのだけど

軽い♪

もしかして タンパク質?
と 歩きながら考えていた

先週は たまたまウチに
白山の堅豆腐が大量にあって

味噌汁にして毎日一丁以上は食べていた
そいつが筋肉に変わったとか⁈

今年はプロテインを意識している
運動後に摂取するゼリーも持ってきた

運動中の水分は今や水ではない
クエン酸でもない(以前はこればかり)

昨日ドラックストアで
アミノバイタルの粉末を買ってきたばかり

それを溶かして飲んでる
人体実験中(笑)



猿ヶ馬場(サルガバンバ)>(1,340m)

同じ名の御山がホワイトロード近くにある
ここも モンキー天国なのかな♪


ここまでで接触したのは
あとから来た女性が一人だけ

駐車場で会った男性たちの目的は
ここではなかったようだ

こんな朝早くから滝見でもなかろうに
他に歩けるところがあるのかな 気になる



ソバナ?


梯子登場


存在感のある大岩 白山禅定道を思い出す♪


ずーっと水音がついてくる


ちょっと危なっかしいトラバース


の先は 鎖場


苔むした岩(を削った)の階段


ゴーッと音がすると思ったら谷川に突きあたる
ここで東側に 90°方向転換

足元は かなり切れ上がった尾根
もしやここが「牛ノ首尾根」

(地図を見る)
左には「ザクロ谷」と書いてある
かなりの水量だけど どこから流れてくるのだろう

右は 今歩いてきた称名滝側
ザクロ谷よりは小さいけれど水音は消えない



ということで 足元はちょっと気を使う

ここまで何度か登場したこの梯子は
ちょっと使いにくいかな

ここまでの時間を確認
登山口からの想定時間は1時間50分(標準)

今 7時15分なので一時間できたことになる
ちょっと💦 ホントに調子良すぎ⁈


ここらで初めて下山してきたグループ(3名)と遭遇

いかにも熟練といった感じで
50~60ℓ?くらいのでっかいザックを担いでおられた

きっと雷鳥沢でテン泊されたのね
カッコいかった♪



そして 登山道に変化があらわれた
嬉しい木道♪ さくさく歩いていくと



平坦地にでた!ここが 

<大日平>(1,600m~2,100m)

一面の緑! 広くて気持ちイー!

左に見えてるでっかいのが大日岳のようです
(ここですれ違ったトレラン姉さんに聞いた)

右後方に目をやると



鍬崎山(くわさきやま)
(埋蔵金伝説があるらしいw)



北薬師岳-薬師岳がちょこっと見える


その並び


(左から)鷲岳-鳶山-越中沢岳-水晶岳-赤牛岳


頼れるアプリ♪


弥陀ヶ原に建つ 立山荘


大日平山荘も見えてきた
歩きやすいけど長い道だったわ💦

正面に見えているのが立山かな



ここは ラムサール条約登録湿地

・・登録された湿地面積は574ha

過去の火山活動によって形成された
なだらかな溶岩台地上にひろがる

弥陀ヶ原・大日平・称名渓谷・称名川からなる

奥に見える草原が弥陀ヶ原
見えないけれど間には称名川が横たわってる



銘板の前には休憩スペース


こうしてみるとササもなんだか可愛らしい



ナナカマド


大日平山荘>到着(1,750m)



小屋には人の気配がなく
なんだか不思議な感じがしました

ここは自由に休んでいいようです
トイレを使いたいときはちょっと足を進めて



こちらの「携帯トイレブース」を使うことになります


始めて見ました
なるほど ここまで整えられているのはいいかも

思ってたより清潔感も感じたし
使用後の便袋はもちろん持ち帰り


ここまでで私を追い抜いていったのは4人
皆さん 健脚♪(うち一人はトレラン姉さん)



休憩もそこそこに 先へ進みます(8時10分)

ここから大日小屋までは約2時間30分だから
11時前にはつけるよね

(と ここまではあまりの絶好調に高をくくってました💦)



富山平野


池塘の先に目指すゴールが!


登山道の表情がまたまた変わる
これまでの平坦な木道から一転



やたらゴロゴロした石が多くなり
沢水もよく見かけるようになる



正直 あんまり好きな道ではないな

登山者ともたくさんすれ違うようになる
年配の方たちのグループ登山が多かったように思う

こちらが石に辟易しているところ

下りとはいえしっかりとした足取りで
下りて来られるのがすばらしい!

一人で来たというと驚かれるのがむしろ不思議



とにかく(私には)時間のかかるとこです
渡渉がよくあります



人を迷わせるのも お好きらしい(笑)

嫌なことに



左足かかとの辺りに痛みを感じ始めた

“さっきまであんなに調子よかったのにー💦” 

若干の焦りを感じつつも
 “負けるもんか” と気合を入れつづける

こんなに石だらけだとは思わなかった
未知のロード なんか とっても長く感じます



それでも足を止めなければ視界は変る
ふと 振り返って思わず見とれた♪

アプリを見ると
小屋まであと30分ほどとなっている



見上げた稜線は決して遠くはない
・・ようにみえる

そう思ってあと少し あと少し
と 歩みを進めるけど なぜか着かない



15分経過


さらに 10分経過 ホント着く気がしない


到着予定時刻は過ぎました
大日小屋がチラリと見えてきたけど

あーやっぱり遠い・・



元気に咲き誇るクルマユリに嫉妬しそう

そんな大日初心者の狼狽ぶりを察したか
下山途中の男性が すれ違いざまひと言放つ

“もうすぐですよ!” 

ハッと我に返る!
疑り深くなってた私の喉から奇声が飛びでた!

“ホントですかー?”
“ホントにホントですかー??”

声がひっくり返ってた(苦笑)

“(笑)ホントにホントですよー”

思いきり笑われてしまったけど
私も笑えて少し元気がでました 感謝🎵



そしてついに


剱さまに逢えたー!(10時30分)

なにこの かっこよさ!
神さましかこんなのつくれない!



まるで絵画のようだった

フィルターがかかったように
手前の稜線とは一線を画していて

それが 神秘性を醸してる

「男前」ってよく使われる言葉だけど
この山ならふさわしい

決して手が届かぬぞと言われてるようです

ハイハイ わかってますよ
イケメンは みんなで鑑賞するもんですw

そして 稜線の左に目を移すと
7月に登った“朝日岳”の姿あり!





ここまで見れるなんて思っていなかったので
涙がでそうでした

右に目をやるとそこには



奥大日岳

手前の稜線を見上げると


大日小屋がみえました

それを確認して 大日岳山頂をめざします
あと15分!



東側の斜面を登っていくと


チングルマのお花畑
と そこへ空気を切り裂く爆音が!



小屋に荷物を輸送するヘリでした
立山連峰をバックにカッコ良すぎ

見とれました♪



あと少し


<大日岳>(2,501m)山頂到着ー!(11時)



剱岳-奥大日岳-立山 揃い踏み!

贅沢すぎる御三方をバックに記念撮影♪
撮ってくれたお兄さん上手い!ありがとー🎵

改めて2,501mから撮ったパノラマ写真






雲が湧く西側 白山もなんとか見えました



立山も絵にかいたような凛々しさ
まんなかの稜線を行けば奥大日そして雄山に至る

確かに厳しい道だった

到着予定時刻を30分もオーバーしたというのは
自分にとっては由々しきことで・・

足の踵の痛みが影響してるなら
なんか対処法考えんといかんなーと思った

じつは 登山届に書いた計画書には
奥大日岳をピストンする予定で書いていた

もちろん余力があってのものだけど
今ここに来て完全にその気力がなくなった

目の前の神景色をもっと見ていたい
ここを離れたくないと思った

ピークハントだけが登山じゃない
ということを 言い訳じゃなく思い出した

自分は今 間違いなくこの時間を楽しんでる
それでいい🎵



30分後 ようやく
重い腰を上げて下りにかかった

小屋へ行ってみよう!

西からガスが吹き上ってきた
ホント 山の天気って変わりやすい

午後は天気が崩れるかな



大日小屋から振り返って撮った大日山


反対側の小屋の玄関前から見上げると
中大日岳が誘っていたw

そうだなー
あそこに立たないと見えない景色があるんだよねー

心揺れなくはなかったけど
身体のほうが 完全拒否してたw



<大日小屋>(2,425m)

相部屋2室のみでアットホームな雰囲気の小屋らしい

トイレをお借りし 使用料を払い
今回も ご褒美の登山バッジを購入



奥大日岳は必ず行く「前提」で購入w

管理人さん?らしき人に
描いてある白い花の名前を聞いたら
真剣に困ってしまわれた💦

大日岳のほうは表記アリ
“ムシトリスミレ” という食虫植物らしい

 これはこれで謎が深まる
なんでなん?どこで見れるん?



下山前に最後の姿を焼き付ける

さっきとはエライ違いでどんどん雲が流れてくる
剱さまもじきに見えなくなるだろう

と いうのが今日声を交わした方々の意見
ここ数日をとってみても

ここまでスッキリ晴れたことはなかったと

神さま 感謝します♪
12時半 下山です



再び始まる悪路(ゴーロ)
なかなか高度が下がらない

足がメチャメチャ疲れる
(気も抜けない)

そして 何度も沢を渡ってることから
ずっと沢沿いに下りてるみたい



ふとわかったことがある

この流れは きっと
牛ノ首でみた「ザクロ谷」へと集まっていく

ここは大日岳の源流

「源流」この言葉が好きなわたし💓

川になっていないところ(登山道)も
融雪期には流路にかわるよね

角の取れた石たちは私の歩みを鈍らせるけど
今 水が生まれる道を歩いていると思うと

ちょっと 恨み節も消えた(苦笑)





曇り空の下 咲く花たち♪



大日平山荘の赤い屋根が見えてきた
手前のシラビソくん すでにりっぱな実をつけてた♪



ホッとするのはまだ早い
ここからまだまだ続くよー(笑)



雲に隠れる大日岳 ありがとう♪


ガスが出て却って元気に見える植物たち


沢の石は白っぽいものが多い 花崗岩かな
流れも緩くなって平地に来たーって気になるw



冷たくて生き返る



ワタスゲですか⁈ 始めて見た♪


もはや 言葉もない・・


大日平山荘到着(14:15)


気が付かなかった
お腹が空いたので行動食を摂り湿原に飛び出します



トレラン姉さんに小走りで抜かれた
「TOYAMA MARATHON」Tシャツにプライドチラリw



大日平終わったみたい(14:50)
ここからがまたまた嫌ーな下り



何が嫌かというとこの石たち
天然の岩盤を削ってつくられてる

どうよ この見るからに滑りそうなグリングリン💦



牛ノ首尾根

また川の音が大きくなった
そして 目の前に苦手な金属梯子

角材(L型も)って掴みにくい



その後も石に貼りついたコケの恐怖と闘いながら下降


登山口に帰ってきたー!(15:50)




ホント 疲れました(フーッ)
早く ウチに帰りたい💦

でも いい汗かいたし いい景色見れたし
懲りずにまた来ると思います

次はもっと気合い入れて臨みます( `ー´)ノ

行けなかった奥大日岳は
室堂から行くことになりそうな予感♪

さてさていつになることか(笑)



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