2018/06/05

破壊と再生/チブリの杜で想う生命の循環

2018.6.3 チブリ散策のつづき

フンフン♪と… ブナの杜の息吹を感じながら大層いい気分で歩いていた。
そんな中、突如現れた異質・異様な風景⁈




おびただしい数の倒木、こんなチブリは記憶にない。
と云うことは、今年の豪雪でやられたのだろう

何というか、いきなり出くわしたもんで一瞬時間が止まった。
心がざわついた、ティラノサウルスでも出てきそうだ。

行進中だったから長く留まる時間はなかったけど、呼吸を整えて暫し眺めた。
人里離れた雪深いこの地で、木々たちが悲鳴を上げつつも懸命に抗った跡が見て取れた。

バキッと一気に手折れたのは巨木
緩くしなりつつ、徐々に力尽きていき、頭を起こすことを断念したのは比較的若い木々たち

壊れていく、弱いものは淘汰される、で、そのあとは
消えていくもの、生まれ来るもの、混然となった新しい世界が形成される。

一見、死の雰囲気をまとって見えた景色だったけど、すぐさまそれは錯覚だと感じた。
古いものが消えるから新しい胎動が始まるのだ、むしろどこか喜ばしい


これを人間界に置き換えたら、そんな情緒的なコトは云ってらんない
これは「被害」と呼ばれ、「Money」に換算され、人工的なエネルギーが投入される

人の意識で見れば惨状、でも杜自体は、別に悲観も後悔もしない、
だいたい彼らを押しつぶした白いものたちも自然の一部だし

痛くも痒くもない、当りまえの循環が行われるだけ
途切れることなく続いていくだけ

傷ついたら修復するだけ、再生するだけ
その仕方を知っているのがスゴイよねー大地って

野鳥の声が聞こえた。
彼らは朽ちた幹の隙間で子育てを始めるだろう

必要なモノは取り込み、利用し、何事もなかったように息をする
人間だけが勝手に悲しんだり怒ったり、意味づけしたがる

破壊を見せつけられて却って、モサモサした気持ちが晴れたかも…
なぜかわからんけど、あのときこの足元の地面が崩れ去ってもいいと思った。

むしろ神さまに「ありがとう」と、言いたくなった(笑)

チブリ最高!



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