2025/09/20

TAMA-SANPO-89~「朝日岳-雪倉岳-小蓮華山-周回/前編」~2025.9.15-16

 たま山歩/未踏の山道をもとめて~」


【雪倉岳(ゆきくらだけ)標高 2,611m
日本二百名山

富山県と新潟県にまたがる
飛騨山脈(北アルプス)北部の主稜線/後立山連峰の山

朝日岳と白馬岳との中間に位置し
縦走の経由地として通過されることが多い

その稜線は日本海の親不知まで延びる
その北には赤男山/南に鉢ヶ岳がある

山域は中部山岳国立公園に指定されている

高山植物が非常に豊富で
登山者も少なく 静かな山歩きが楽しめる

日本で初めて氷河地形の存在が示された山


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

昨年「朝日岳」に登った

南に延びる 後立山連峰
その尾根の先には百名山「白馬岳」

“朝日小屋で泊まって白馬岳の山頂に立ちたい”
と思った

途中にあるのが「雪倉岳」だった
白馬岳より手前にあるのでひとまわり大きく見える

ここは 百花繚乱のフラワー天国らしい
だったら歩くのは7月か8月だな

それに合わせて体作りをしないと 
と思っていたのだけど

残雪を理由に山に入る時期が遅れ
自分にGOサインを出せたのが8月

まだ間に合うやろ(お花🌸)とタカをくくっていたら
7月まであんなに降らなかった雨が降り出した

基本は平日(月・火・水)に行きたいのだけど

雨 ☔ ☔ ☔ が

降らない週は所用が絡んでしまい8月はボツ

フラワーロード撃沈⤵

7月にはこれで行こうと決めていたルートが

蓮華温泉-朝日岳-雪倉岳-小蓮華山
で 蓮華温泉へ戻ってくる周回コース 

白馬岳を先に行かんなんやろ とも思ったけど外した

去年 朝日小屋で買ってしまった
「雪倉岳バッジ」のせいだ(笑)

“買ったんなら 行かんなん!”

周回できて アトレーで前泊できて「温泉」付き⁈

“蓮華温泉登山口” ここしかない

去年の朝日岳は北又小屋からだったから
この蓮華温泉からのルートが気になってた

一般的にはこちらのほうがメジャーらしいし
見ておきたい!知っておきたい!

情報集めも怠りなく いつでも動ける態勢を取りつつ
待った 第2週目 ついにこの日が来た!


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


前日入りするにあたり前回(焼岳/乗鞍岳山歩)の教訓

初めて行く(知らない)駐車場や登山口は
明るいうちに入りチェックを済ませるべし

22時過ぎに入ったアカンダナ駐車場が
マジ真っ暗で超ー不安だったことが思い出され

9月14日(前日)は遅くとも18時には着きたかった
 
Googleで調べると 3時間30分かかるというから
軽バン+休憩+道迷い(アルカモ)のロス時間考えたら

出発は・・14時 あっちゃー💦

この日は白山市で「全国山城サミット」が開催され
記念公演のチケットを手に入れていたのだけど

行けない・・・


心を無にし 14時出発

北陸自動車道に乗り
ターボエンジン唸らせながら糸魚川へ

国道148号を南へ30分ほど走ったところで停車

ここが 平岩駅 (16:30)


蓮華温泉へのシャトルバスがでてるとこだよね


反対側には 蓮華温泉まで21kmの表示


ここを入れと? 時間・・70分⁈
調べてきてはいたけれど1時間以上かかる

ほらね こんなとこ暗くなってきてたら
憂うつしかない(苦笑)



県道/505号線 入ノ平白馬線

途中まで民家があったので人は住んでる

1970年代には「宇奈月温泉―朝日岳-蓮華温泉」という
スーパー林道構想があったらしい(スゴッ)



樹林帯の中は 霧が立ち込めてた
それだけじゃない 雨もポツポツきてた

70分かかるわけがわかった
全舗装されてるけど 20km/時速しか出せない

鹿の親子が道路に2回出没した!
20km走行じゃなかったら当たってたかも



ここから 市道/蓮華線?半分は来たかな
冬期は通行止めになるところね

鹿には遭遇してもすれ違う車はなく
(一台だけ業務車両のみ)

なんとも拍子抜け というか少々不安になってくる



蓮華温泉駐車場 到着(17:40)
たしかに70分かかった

車少な!20台いるかな ほぼ県外ナンバー
連休中日 明日は晴れるはず なぜ?

“とにかくチェックしとこ” と
車外に出たら 乗用車が一台入ってきて

アトレーの2台となりに止まった
ご夫婦らしきカップルが下りてこられた

新潟ナンバー/蓮華温泉は初めてらしい
明日のスタート時間を聞かれたので5時と答える

さて 周辺チェック♪



蓮華温泉と(平岩駅経由)糸魚川駅を結ぶ バス停




トイレはきれい


坂の途中に蓮華の謂れなど書いたレリーフ

この石が蛇紋岩(メランジユ)?

●雪倉岳-朝日岳の斜面は日本で最初に
氷河地形が確認された場所らしい

●あす歩く雪倉岳-朝日岳の東面等々は
ヒスイのふるさと

●あさって歩く小蓮華山は新潟県最高峰の山



ロッジ前の道路下は土木工事中


蓮華温泉ロッジ

全体がL型をしていて思ってたよりデカイ
北アルプスを眺められる雲上の露天風呂が有名

料金はこちら


内風呂¥1,000 秘境だ―💦


とてもわかりやすく書かれていて
思わず見入ってしまった

明日は Aコース


右の道が 朝日岳へ向かう登山道


白馬岳行きは この宿舎の向こう側らしい


と ここで超ー重大なことに気づく!
登山届(YAMAP)着いてから出そうと思っていたら

ここ 通信圏外だった! やばっ!

振り返ればロッジの柔らかな灯り(💓)
静々と戸を開け受付にいた男性にお願いしてみた

“登山届出そうと思ったら電波きてなくて・・”

オーナーらしき男性ニッコリして
QRコード書いた紙を差し出してくれた

よかったー♪
“帰りはお風呂頂きに来ます!”宣言!



それにしても なんともダイナミック
嫌いじゃないけど

今日はここからの眺望はナシってことね
大丈夫 明日は晴れてくれるはず

車に戻って昼からつまつま食べてた
「桶和のきびだんご(5個入)」を平らげる

たまたまイオンで見つけて買ってみた!正解!
メチャ美味!

荷物のチェックも済んで外も暗くなった
お隣りの車も真っ暗 19時 わたしも寝よ

zzzzzzzz・・



3:30Setのアラームが鳴るまえに目が覚める

2時くらいからだろうか
車のドアを開け閉めする音が聞こえる

そして 嫌な音も・・・

まさかね と思いながらまだ暗い外をのぞく
何も見えない

でもその音はときどきパンパンと不都合な事実を告げてくる

えーっ 雨? まじかー!

3時 まだ止まない
4時 まだ止まない

とにかく身支度を済ませ5時前に外に出た

まだ暗いなかお隣りの奥さん(タブン)が帰り支度をしていた

T:“えっ 行かないんですか?”

奥:“違う山へ行こうと思って”

T:“違うというとどこへ?”

奥:“晴れてるところを探して”

晴れてるとこっていってもねーと思ったが
引き止める理由もなく

“お気をつけて”
とお互いに掛け合って別れた

テント/シュラフ/マット/の重みが
別山周回時(7/29)を思い出させる

それに “何年ぶりだろう” 今回は最初から雨仕様

基本 晴れる日しか行かないので
ゴアテックスのレインウェアはほぼ着ることがない

きっとすぐに止む♪
と 楽観的になれたのは

蓮華ロッジの横を通り過ぎるときに
漏れてきた灯り とスマホの着信音



慌ててCromeを開きテンクラを見ると



朝日岳も白馬岳もA判定 ひとまず安堵

雨は降ってたけど寒くはないし風もほぼない
大丈夫 きっと上向く♪


5:00 登山道に突入

ほどなく見えてきた キャンプ場の看板



何の疑いもなく足を踏み入れた

広い敷地に一人用のテントが2張りあった
昨日バスで来てここに泊ったのか

新調したてのペツルのヘッドライトはバッチリ機能していた

とはいえまだ闇が支配していて
うつむき加減で前進していたら林に突き当たった

? 道は? ない? トイレの脇とか?

周辺をグルグル 小径を入るがなんだか違和感

人気登山道の道がこんなわかりくにくいわけがない
と思ったら “例の” お知らせがきた

「ルートから外れているようです」

またか!もっと早く行ってよー!ってか
ちゃんと地図見ろってハナシ

そもそもキャンプ場に入ってきたことが間違いだったらしい

これだから「YAMAP/プレミアム機能」
やめれない💦



キャンプ場入口まで戻るとちゃんと道はあった(右)

時間にして 15分ものロス 何やってんだか
いつのまにか空も明るくなっていた



樹林帯はこんな木道が多かった

歩きやすさから言ったら申し分ない
ただ今日は雨で滑りやすく メチャメチャ気を使う



どこまでもつづく下り坂
土の感触が柔らかく 優しかった

沢の水音が聞こえてくると視界が開けてきた



5:50 <平馬の平(ヘイマノタイラ)>

見た通りの湿原
曇天下だけど草が笑ってた

夏伸びきった草が木道にかかって
ところどころ歩きにくかったけど

黒くなったコバイケイソウに秋を感じた♪



湿原を抜けてから幾つもの沢を渡った

目の前から道が消えて
上流を見るとピンテがあってホッとしたり

このあたりはどこからでも水が溢れてくるみたい
水源は雪倉とか小蓮華なのかなー

浄水器持ってたら(持ってきたけど)
水の心配はなさそうだ



6:25 <瀬戸川(橋)>

もの凄い轟音が響いてきたと思ったら
かなり幅広 かなりの水量の川

雪倉岳や小蓮華山周辺の水を集めた川らしい

アプリでみると
ここが蓮華の登山道でいちばん低いところ

なら ここからは登り一筋
橋を渡り再び樹林帯へ 視線を下げた先に



食べかけの トチの実 見上げると


気持ちよさげなお父(母?)さん


幻想の森

この辺りで先行されてた登山者(男性2名)と出会う
蓮華をでたのは4時だと云っていた



7:20 ふいに現われた <ひょうたん池>



7:30 <白高地沢橋>L=45m

2つ目の大きな橋登場
ここの水の迫力も凄かった



対岸は見えない 無心で渡る


橋の下には さまざまな色・模様の石がごろごろ



癒される♪


渡り切ると小休憩できるスペース♪
グリーンが映える


朝日小屋から下山してきたという
カップルとすれ違ったのはこの路だったな

私と同じ雪倉周回予定だったのが
天候不良で断念したとか・・



8:30  視界が開け始める


湿原をしばらく歩くと


8:55 <花園三角点>



その名のわけがわかる気がした
夏はお花がきれいだろうなー♪



右にも道 遊歩道かな




展望スペース?
青空も見えだしたけどこの雲💦 風が強い



足元の石 灰緑色 これはもしや蛇紋岩⁈
ひすいのふるさと?♪



9:50 <五輪の森>

再びの樹林突入

あとで知ったが五輪山というのがあった
ここは山頂ってことか



トラバース中 微妙なロープがあって
迂回したけど必要なかったところ



なかなかタフな道がつづく
バランスを崩さぬよう踏んばる

私を抜いていった男性一名あり

10:35

その男性に追いついたところにベンチがあり
入れ替わるように座り込んだ

横を見るとなんと 湧水!

持参した「BeeFree」に汲んでみる



先々週/天池でストレスを感じ
自宅で通水を繰り返したら

今日はバッチリ!スムーズにろ過できた♪



持参した水は十分あったけど
この水の冷たさには叶わない!

メチャメチャ 元気をもらえた♪

休憩中/若い女性3名が通過していった



ゴロンとそそり立つ大岩が印象的

そこから少し行ったところに広めのベンチスペース



(振り返ったところ)

さっきの彼女たちは
端からここで休憩するつもりだったらしい

(2度)通り過ぎるときに感じた違和感

静かだな・・

女子のパーティって賑やかなイメージがある

声も出ないほど疲労してるのか
寡黙なのかわからんけど

若さを意識したまぶしい一瞬でもあったw



さぁ まだまだ 登りあげる

朝からの雨と渡渉のくり返しで
シューズの中はとうぜんウェット

が レインウェアは
吹く風のおかげで乾きつつあった

だから脱げない というか 面倒くさい
好天を信じ切れてないというのもありw



木道に切り替わるとホッとする

ここらはもう乾いていて
滑る緊張からは解放されていた



暗く見えるところは氷河が削り取ったところだね



そんなところは遅くまで雪が残る
花たちも健在



景色が変わる予感♪


変わった♪ ここが

11:40 <吹上のコル>


ネットでなんども見た打ち抜きのレリーフ

栂海新道を経て親不知日本海へ
さわがに山岳会

夢のまた夢と思っていた日本海への道
自分の中の何かがざわめく



この道を行けば日本海♪


いや 今はこっちだ💦

それにしても凄い風 で 自然発生式に気づいた

あーだから “吹き上げ(のコル)” なんだ!とw

おそらく今日最後の登り
山頂は見えないけど 期待max!



ゴジラの皮膚のよう(勝手ニ思ッテル)な石💓


草紅葉はカラフル♪ラッピングしたいw


ウスユキソウ


キアゲハ


キベリタテハ?
この子は初めて見たけどいちばん飛んでた!



ミヤマダイコンソウ
花びらが落ちてもかわいい♪



あと少し もう少し 石や花や蝶に癒され
雪渓にもパワーをもらい💦



12:30 着いた!
去年 ご来光を拝んだ分岐



南に目をやる 相変わらずの雲
雪倉岳と白馬岳が少しだけだけど見えた

ザックを下ろし暫く立ち尽くした
去年この場所であのピークを目指すことを決めた

迷いもあったけど
再びここに戻って来られるとは・・♪

青空が明日の山歩を約束してくれてる気がした

そう 明日こそ!天空の稜線歩きを楽しむんだ!



【朝日岳標高2,418m

誰もいない静かな山頂 眺望がないので先を急ぐ



朝日小屋までは約45分 
標高差300mを一気下り 甘く見てると怪我をする



前朝日と朝日小屋が見えた♪


13:15 <水平道/分岐>

14:00 朝日平 着

今日の距離 12.2km
累積登り  1448m
累積下り    774m
 時間   9:14(休憩込)


一日目の記録はここまで 自分にお疲れさま♪


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