2017/10/11

【開山1300年】紅葉の白山がくれた痛ぁ~いお土産!2017.10.9




今年最初で最後の白山登山が終わった。
開山1300年という記念すべき年を記憶に留めるには十分すぎるほどの収穫(肋骨損傷)を頂いて…何とも滑稽(苦笑)

自分のためにも、コトの顛末は書き記しておかねばならないと思った。

まず結論から言うと「四塚山」には行けなかった。これは、誰のせいというものでもない。個々のチカラの差を見極めてリーダーが決断するのは当然のことで、もちろん私のケガのせいでもない。

(…が、私の力不足も影響を与えていたことは間違いなく…悔しい)



朝5時半、別当出会をスタートして1時間ほど、私は先頭を任されて歩いていたのだけれど、どーにも足が重かった。




1年ぶりで体力が落ちているのか、呼吸が荒いのはいつものことだけど、日が昇る前から汗もひどく流れ落ちる、思わず帽子を脱いでしまうほど…身体はかなりヒートアップしていたよーだ。

そして、ゆっくり規則的に歩いているのが辛くなり、私は、最後尾に付けさせてもらった。この辺りから、嫌ぁ~な予感はしていた。去年の6月、チブリを歩いたときに「足攣り」を体験したときと状況が酷似していたせいだ。

無理せず行こう、と自分に甘さが生じると、どんどん前を行く友人から引き離されていった。でもやはりどうしようもなく足がだるい。もちろんポカリをこまめに飲み、塩分が入った飴を舐め、補給は意識して実行していた。それにしても去年はこんなに遅かったろうか…






そうしているうちにも、甚之助小屋に達し、そこから先は絶景の広がる十二曲り、黒ぼこ岩と、気持ちも乗ってきて幸せな気分で歩いた。このあとにはもっと嬉しいご褒美が待ってくれてるのを知っている。弥陀ヶ原、そう、情景は一変した!

目の前に平原が広がる。記憶にあるコバイケイソウは既になかったが、代わりに赤い実をつけたナナカマドが秋らしい風情を盛り上げてくれていた。



(律ちゃん撮影♪)


(律ちゃん撮影♪)


私はさっきまでの、岩の上を伝うがごとき感触から解放された安堵感に浸っていた。足は岩ではなく、板状の歩道を踏みしめていたから…と、前を行く友人が自分を呼んだ。

気分がメチャいい私は、その声に呼応し、思わず身を乗り出して駆けだしかけた。一歩…いや二歩…三歩目だったかもしれない…ふいに足がいうことを利かなくなり、ストックを持った手で身体を支える猶予もなく、歩道に強く身体を打ち付けた。

前傾状態の上半身に大腿部がついていかなかった…のだと思う。間髪入れず、右ふくらはぎに強烈な収縮が走った。
「きた!足攣りだ!」私は痛みから解放されたくて靴の先端を持ち、力いっぱい脛側に起こしつづけた。

それからザックの中に手を突っ込み、「芍薬甘草湯」を取り出し、ポカリで苦い粉末を流し込んだ。
10秒?20秒?時間の感覚がない…程なく緊張が治まった。

左肋骨の微骨折はこのとき打ち付けた結果できたものだ。一瞬のことであまり記憶がないのだけれど、胸の痛みはこのあとから始まったので間違いない。ストックの手元が当たったか?自分の肘が胸を突いたか…

(因みにこのとき左胸ポケットに入れていたメガネのレンズが、片方だけコロッと外れてポケットの底にあったことを後になって気付いた)



彼女たちがいる中間あたりでコトは起こった!💦


重い脚と身体を引きずってそれでも私は歩いた!400mあるという歩道の終わりまできて、リーダーが云った。「引き返しますか」それは質問ではなく決定事項に聞こえた。仲間たちは既に五葉坂を登り始めている。

「室堂まで行きたい!」そう言って身体の方向を変えた瞬間、またまたふくらはぎが悲鳴を上げる!今度は左足だ。私はよろめき、一時その場にしゃがみこんだ。苦痛にカオを歪ませながらさっきとは逆の左の靴先を身体側に逸らせようと力を込めた。どうにもうまく治まらない。

「立たせてください」リーダーに手を貸してもらい立ち姿勢になると、緩やかに痛みは薄れていった。が、このとき私は酷いショック状態に陥っていた。

圧倒的な敗北感、「薬(芍薬甘草湯)飲んだのに、効かないなんて…」頼みの綱も当てにはできないことを知り愕然とした。

「降りましょう」とリーダーの声、もはや抗うだけの気力も拠り所も私の中にはなかった。「はい」と、ハイマツに守られた大石だらけの坂を暫く眺めた後、力なく背を向けた。

後ろ髪を引かれるとはこのこと、私たち2人は、もと来た木道へと歩き始めた。道半ばで断念することの口惜しさ、も感じたのはこの時だけで…(苦笑) 

ここから(下山)が、お胸と足の痛みに抵抗しつつ、是が非でも降りねばならない「本当の戦い」が始まったのだった!



コトのあと(とほほ💦)満身創痍!で思わず…ひきつる


とまぁ、こんな感じで私は、途中リタイアすることになった。悔しい、もちろん悔しすぎる。原因をいろいろ考えてみた、でないと、怖くて来年のことが考えられない。

買い替えた靴との相性が悪いということもあるかもしれない。多めに水を持ってきたせいで過荷重となったか、でも仲間の女子たちは、もっと大きな荷物をもっていた。やはり下半身の鍛錬が足りなかったせいか…

思い付きで気軽に足を踏み入れられるほど白山は優しくない(ことを実感する)万が一の時の備えの必要性も感じた。リーダーは、メンバー各自に「山岳保険」をかけていてくれた。まさか、自分が世話になるとは思いもしなかったけど…













年初でも書いた通り、今年という「最高運」に身を任せて突っ走ってきた自分に、神様がブレーキをかけてくれたのかもしれない。

自分(体力、脚力、年齢、精神力)を過信していたことへの戒め
もう少し、自分自身をケアすることを忘れるな、と諫められたようにも思える。

表面的には最悪に見えるシナリオだけど、ぐだぐだ下を向いててもしょうがない。受け入れるものは受け入れて、気持ちを切り替えよう…

だって、こんな思いをしても尚、私は、白山に登りたい!と思うのだから…

「十二曲り」から「黒ボコ岩」までの間、何度も足を止めては振り返った。12回も折れ曲がりながら、そのたびに眼下を眺めた。

山頂からの景色もいいけど、私はここの風景が一番好きだ!白山は女神の御山だけど、恋焦がれずにはいられない!ホント、罪な御山♪



(律ちゃん撮影♪)


だから絶対に来年もまた訪れたい。いや、きっと訪れる!

また新しい境地を味わいに、開山1301年も、会いに来ていいですか?
(いいともー!って勝手に声が…^^;)

それから、白山登山にはなくてはならない友人仲間の皆さん!
どーか、見捨てずに来年もお供させてくださいませ💦

宜しくお願い申し上げます<(_ _)>



(福本っちゃん撮影♪)


☆Supecial Thanks 一部、川上律子ちゃんの写真を拝借しました!
          メチャメチャ感動的な写真を撮ってくれる可愛ゆい女性カメラマン!(^^♪


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