2016/08/16

ピンチのあとの「神対応」に泣けた日!

Travel to North America 2016-⑪


ノースバンクーバーと云うのがダウンタウンの対岸にあって、2日目はここへ行こうと決めていた。

そこから気になっていた「キャピラノ吊り橋」へ行けるのである。で…この2つのエリアを昔から繋いでいるのが「シーバス(sea bus)と呼ばれる連絡船(定期便)である。

陸路をつたって行くことも出来るが、大概の人達はこっちを足にして動いている。ダウンタウン側の発着場所は「ウォーターフロント駅」ここで乗車券を買う!



普通に小銭も使えるが、市民はほぼ「コンパスカード」と云われる電子カードを券売機で買って使用している。

まずは、希望金額を入金する(SUICAみたいものか)青色のカードか、1度しか使えない白色カードを買うか?使用できるのは他にスカイトレインと市バス、エリアが3つに分かれていてその範囲内なら90分以内は何度でも乗り降り自由。




さて、券売機の前に来た。予習はしたが、やはり他人の振り見て学習…から1回切りの白色カードを買った。
リアを確認せず、$2.75 を支払って乗り場へ向かった。改札は難なく通った。
たくさんの乗客を乗せてフェリーは動きだす。
昔、乗ってたことも思い出せない。何もかもが新鮮だ。 









15分で対岸の「ロンズデール・キー」に着いた。

早足に歩く人の波に押し出され、身を任せていると出口の改札に出た。

皆がしているように自分もコンパスカードを読み取り機にかざしてみた…と…エラー表示がでた。

ははん、規定エリアを超えたんで、追加料金ときたか…想定の範囲内である。見渡すとちゃんと券売機が待っていた。チャージして難なくゲートの外に出た。




そのすぐ目の前には屋根付きのバスディーポがあった。
このバスもコンパスカードを使って乗れるのだ…制限時間の 90分 にはまだ余裕があるが、チャージが心許ない。

まーいい、乗ってしまえ!足りない分は現金払いだ。と思い、ちょうど戻ってきた「キャピラノ」行きのバスに乗り込んだ。

運転手はバスから降りてベンチで小休憩をしていた。前の乗客を真似て、カードをかざすと…エラーがやはりでた!

運転手は休憩中…あとでいいか、と後ろの方の席に座った。

運転手が戻ってきてバスは発車した。ノースバンクーバーの街並みを眺めながら高台へとバスはすすむ。
やたらと集合住宅が多い。ダウンタウンから観るとこの中高層建築群が白く際立って実に美しい。
市が何らかの誘導をしているのかもしれない。

乗ってるのは市バスゆえ、一般市民の乗り降りも頻繁に行われる。
私は前方の電光表示板を見ながら「終点」を待っていた。そうキャピラノ吊り橋が終点だと何故か思いこんでいた。

ラッシュアワーなのか、道路はえらく渋滞している、モノの本には15分で行くと書いてあったが、結局30分ほどもかけて「キャピラノ大学」まできた。

ここでほとんどの乗客が降りた。何か嫌な予感がした。ロータリーを回り込むと、今来た道路を下り始めたじゃあないか!「えっ!えっ!終点が目的地じゃないのー?」いい加減さが仇となった。先にちゃんと言っとけば良かったんね
「Could you let me know when this bus gets to Capilano suspension bridge?」



よく見れば 「CAPILANO」 のあとには「U」(University)があるじゃあないか…(泣)



時間は17時を回っていた。何か…もう無理してでも行きたいとは思わなくなっていた。
結局、行って帰ってきただけのドライブを体験しただけ…いいや、もうダウンタウンへ戻ろう!
そー思って再び券売機の前に立った。

ここに着いた時の教訓を生かし、青色コンパスカードを買おうと決め、画面タッチを始めたのだが、途中で判断に迷う部分が出てきて暫し固まってしまった。
後ろを振り返ると、現地のひとらしい白人の金髪のニーサンが、私が終わるのを待って立っていた。

「どうかした?」

「ちょっと迷っちゃって…」

(彼は私を見たなりから旅行者であることを見抜いてて…)

「どれくらいバンクーバーにいるの?」

「あと2〜3日はいるつもり、なので青色カードを買おうと思うんですけど…」

「それがいい!OK、僕がやってあげよう」

…ってな会話の後、金髪ニーサンとアタシで共同作業!最後に $20 ぷらす $6 (deposit)を機械に投入!
レシートとカードが出てくるところを凝視していたのだが…

「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」



予想されたはずの展開にならない…カードが出てこないのだ!
あー、機械にも見放されたか〜日本ならどーにかしようとも思うが、言葉の壁があるところで、精神的な負担を敢えて取りに行く気力もない。

が、初めから諦めムードのワタシの横で、カスタマーサービスの服着たおじさんに事情を説明してくれてる金髪ニーサンがいた。券売機のことはわからんから会社に電話をかけてくれと言われている。
ニーサン、機械に書かれていた連絡番号に電話を入れ、先方と話をしてくれて、レシートがあれば返金してくれる、ということを教えてくれた。

あーそうか、どこかに、お金もらいに行かないといけないのね〜T^T  まだ吹っ切れない思いでいるアタシ…思いを察してか、別の券売機の前に連れてくると、ニーサン、思いもかけない行動に出た!

券売機に向き合い、自分のクレジットカードを使って青色カードを購入している。機械から取り出すと “それ“ を私に差し出したのだ!

「えっ!えっ!えーーーーっ!」

お金は、自分があとで取りに行くから

「このカードを持ってダウンタウンにお帰りなさい、お嬢さん!」

お嬢さんはともかく(苦笑)…そんなん言われたら、感動で泣けてこん?
 片言英語しか話せんアタシが無力な赤子同然に見えたのは事実だろう。

なので突き放せないのは心情としてわかるけど、対応が余りにもスマート、何てこともなげにやってくれちゃうのが、カッコよすぎる!!
アタシならお巡りさんとこに連れて行くのがやっとやな…誰かに託すとこまでしたらあとはご勘弁って…

お金は確実に戻ってくる、でもその対応をしていたら旅行を楽しむ時間が割かれてしまう。
わざわざ海外から来てくれたのにそれは可哀想って…。

ニーサンの言葉を聴いているとネイティブではないようだった。もしかしたら、かつて同じ思いをしたことがあったのかも…

最後にかけてくれた「Have a good trip!」が心に響いた!
在り来たりな感謝の言葉しか返せなかった自分が歯がゆかった。

たった1人の「神対応」が旅の全てを美しいものにしてくれる。もしも誰にも相手にされなかったら、機械の詐欺をことさらに吹聴していた自分が想像できるもん!まじ、ダテに国際観光都市やってないわ!バンクーバー(市民)の底力を見た!







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