②「零戦燃ゆ」(零式艦上戦闘機)
柳田邦男によって書かれたノンフィクションを原作とする映画。
日本海軍の主力戦闘機として闘った零式艦上戦闘機の生涯を、開発担当者・パイロット・指揮官などさまざまな視点から描いている作品。
★こんなことがわかる!
・零戦の動きがよくわかる(計器類 車輪格納 尾翼操作)
・開発されたばかりの無塗装の零戦闘機がみれる
・搭乗員の適性検査、訓練の様子がわかる
・航空技術廠・風洞実験室で事故原因究明 設計主務 堀越二郎登場
・10式艦上戦斗機 3式艦上戦斗機 90式艦上戦斗機 95式艦上戦斗機 96式艦上戦斗機が見れる
円谷作品を見ているような昔懐かしいノスタルジックなシーンもあるが、とにかく最初から最後まで、随所に戦闘シーンが登場。「ゼロファイター」の名で恐れられた零戦を飽きるほど見続けられる。
原作がノンフィクションということもあって、史実と共にじっくり零戦を堪能できる。
米国と日本では、パイロットの扱いがまるで違う。
消耗品とみる日本と、人命を無視した戦闘機は作らないとする米国、の姿勢の違いは、操縦席を守る防御板の厚みにも現れる。(この薄い防御板のせいで命を落とした日本人パイロットも数多くいた)
攻撃こそ最大の防御、大和魂、などと云ってふんぞり返る海軍高官は、当時の軍部そのもの、敗戦への足音がなにひとつ聞こえていない。
死線を共に超えてきた愛機、となれば愛おしさは半端なかろうと思う。見ているこちらまで、鉄の塊の息遣いが聞こえてきそうになる。それほど、零戦はチャーミングで健気な戦闘機であり、パイロットに愛されていた、ことが映画では余すことなく描かれている。
人も零戦も消耗品として終わらせない、という哀歌が聞こえてくるようなラストシーンは日本人なら共感するはず
★★ちょこっとおまけ
怖いもの知らずのヤンチャ坊主を絵にかいたような主人公を「堤大二郎(浜田)」が好演している。
その周りを「丹波哲郎(山本五十六役)」やら「加山雄三(海軍大尉)」「北大路欣也(堀越二郎 )」 などが固めていて、東宝のチカラの入れようがうかがえる。
天真爛漫さをアピールする「早見優」が懐かしくて、唯一ホッとするキャラ
ストーリー他(ウィキペディアより)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%B6%E6%88%A6%E7%87%83%E3%82%86#.E6.98.A0.E7.94.BB
原作 柳田邦夫
脚本 笠原和夫
監督 舛田利雄
主題歌 石原裕次郎
出演 堤大二郎 橋爪淳 早見優 加山雄三 あおい輝彦 南田洋子 北大路欣也 丹波哲郎
1984年公開(東宝)
この映画のために、総工費7000万円で零戦一機が復元製作された。
映画の撮影終了後は、海上自衛隊岩国基地にて保存・公開されている。
★★おまけのおまけ
広島県呉市にある「大和ミュージアム」に展示されている「零式艦上戦闘機六二型」
こんな愛らしい飛行機が戦争末期には爆弾ごと敵艦船に突っ込んでいった(神風特攻)と思うと胸が熱くなる。
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